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日本人メジャーリーガー注目ポイント10 佐々木朗希を獲得するためにドジャースが採った策とは? (2ページ目)

  • 宇根夏樹●取材・文 text by Une Natsuki

(2)鈴木誠也はライトに戻れるか。今季中のトレードも?

 昨年の8月半ば以降、シカゴ・カブスの鈴木誠也はライトではなく、DHとして起用された。今年もその可能性は高い。今オフのトレードでコディ・ベリンジャーはニューヨーク・ヤンキースに移籍したが、新たにヒューストン・アストロズからカイル・タッカーが加わったからだ。

 レフトのイアン・ハップも、ライトのタッカーも、好守の外野手だ。ふたりともゴールドグラブを受賞したことがある。鈴木がライトに戻るのは、彼らのどちらかがケガに見舞われ、離脱した場合くらいだろう。

 鈴木は今シーズン、5年8500万ドルの契約4年目。カブスがシーズン序盤から低迷し、夏までにポストシーズン進出の可能性が薄れれば、トレードで移籍することもあり得る。

(3)吉田正尚がレッドソックスから移籍する可能性は?

 過去2年に1000打席以上だった115人中、ボストン・レッドソックスの吉田正尚の打率は17位の.285。しかし、四球率は99位の6.1%と低く、出塁率も40位の.343にとどまっている。また、ホームラン率を測る36.60打数/本塁打(25本)は99位、パワーを示すISO(長打率−打率)は92位の.148だった。

 DHとしてはもちろん、レフトかライトを守る外野手としても、この数字では物足りない。レッドソックスは左打者が多いため、パワーのある右打者をラインナップに加えたいと考えているようだ。

 それが実現すれば、加わる右打者のポジションがどこであっても、吉田がラインナップから外れる可能性は高い。

 5年9000万ドルの契約のうち、あと5400万ドル(年俸1800万ドル×3年)が残っている。そのことを踏まえると、トレードで吉田を欲しがる球団を見つけるのは難しい。

 シアトル・タイムズのアダム・ジュード記者とライアン・ディビッシュ記者によると、レッドソックスは一塁手のトリスタン・カサスと吉田をセットにしてシアトル・マリナーズから先発投手のルイス・カスティーヨを手に入れようとしたが、マリナーズに断られたという。マリナーズはカサスを欲しがっていたものの、吉田に対する支払いを引き受ける気はなかったようだ。

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