菊池雄星を「逃すわけにはいかなかった」アストロズの思惑 青木宣親を放出してWS制覇した2017年と似ている? (4ページ目)
この年、アストロズはワールドシリーズ初優勝を成し遂げた。のちにホームの試合で相手バッテリーのサインを盗んでいたことが発覚したが、それだけで勝てたわけではない。このシーズンの勝率は、ホームの.593に対してアウェーは.654だ。
青木とヘルナンデスを放出してリリアーノを獲得した時、アストロズは地区2位に15ゲーム差以上をつけていた。現在はシアトル・マリナーズと首位争いをしている。ワイルドカードの可能性もあるが、3番手との差はマリナーズとの差より大きい。それだけに、菊池のここからの投球はポストシーズンへ進めるかどうかを左右する、重要なファクターとなり得る。
著者プロフィール
宇根夏樹 (うね・なつき)
ベースボール・ライター。1968年生まれ。三重県出身。MLB専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランス。著書『MLB人類学──名言・迷言・妄言集』(彩流社)。
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