ホワイトソックスに指名された西田陸浮が明かす米ドラフトの裏側「スカウトと食事、18チームの方と話をさせていただいた」 (3ページ目)

  • 白鳥純一●取材・文text by Shiratori Junichi

――もし指名されなかったら、その後どうするつもりでしたか?

西田:実は、オレゴン大学のチーム関係者からは「もしドラフトで指名されなかったら、オレゴン大でコーチをやってくれないか?」というオファーがきていたんです。僕は高校時代から自分の思いを積極的に発信するタイプでしたし、オレゴン大学でも首脳陣のミーティングに混ぜてもらって、一緒に練習メニューを考えたりもしていました。

 ある首脳陣からは「将来は日本の高校で陸浮と一緒に指導をしてみたい」と言われたこともありましたね。もし、プロ野球選手になれていなかったら、指導者の道に進んでいたんじゃないかと思います。

【西田が語る「究極の目標」】

――来シーズンの目標は決まっていますか?

西田:今季に「1年の全試合に出場してプロ野球選手になる」という目標は達成できたので、次の目標を探しているところです。もちろん「ホワイトソックスで活躍したい」とは思っていますが、僕にとっての「目標」は「自分が本気で頑張れば達成できること」。達成できない目標は夢でしかないと思っています。ホワイトソックスでの活動や自分の立ち位置などがよくわからない状態で、具体的な目標を立てるのは怖さがあるんです。

――マイナーリーグは移動距離が長く、プレー環境も過酷だというイメージがありますが、不安を感じることはありますか?

西田:昔のマイナーリーグのイメージとは、かなり変わっていると思いますよ。3Aや2Aの選手は移動もありますが、最初に加入する1Aのチームは、同じ拠点で試合をすることが多いと聞いています。最初のうちは給与が少ないと思いますけど、今のマイナーリーグは家賃も払ってくれますし、スポンサーから用具を提供してもらっている選手もいる。日本のみなさんがイメージしている状況よりは、環境が整っていると思います。

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