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吉田正尚「ア・リーグ新人王レース」で一歩リード!ライバルは6人...不安要素は2003年・松井秀喜のパターンか (2ページ目)

  • 宇根夏樹●取材・文 text by Une Natsuki
  • photo by AFLO

【新人王最大のライバルは離脱】

 ここまでに吉田が記録している打率.298(5月11日時点)は、ア・リーグで50打席以上のルーキー15人のなかで最も高い。出塁率.377は、ライアン・ノダ(オークランド・アスレチックス)の.423に次ぐ。OPS.873も2位。こちらは、上にいるのは.886のローガン・オホッピー(ロサンゼルス・エンゼルス)なので、実質的には吉田が1位だ。

 オホッピーは、左肩を痛めて手術を受け、早くてもシーズン終盤までは復帰できない。新人王の資格を持ち越し、来シーズンに受賞することになるかもしれない。守備が重要視される捕手なので、離脱しなければオホッピーは吉田の強力なライバルとなり得た。

 ホームランと打点は、8本塁打と25打点のジョシュ・ヤン(テキサス・レンジャーズ)がトップだ。吉田の6本塁打と24打点は、どちらもヤングの次に多い。

 盗塁は、ふたりがふたケタに達している。エステウリー・ルイーズ(アスレチックス)が17盗塁(盗塁死3)、アンソニー・ボルピー(ニューヨーク・ヤンキース)は11盗塁(盗塁死0)。吉田は2盗塁(盗塁死0)だ。

 ルイーズの盗塁数は、ルーキーではない選手を含めても両リーグで最も多い。9死球も全選手の最多だ。また、10盗塁以上で成功率100%は、12盗塁のセドリック・マリンズ(ボルチモア・オリオールズ)とボルピーしかいない。

 一方、ア・リーグのピッチャーを見てみよう。ア・リーグで先発5登板以上のルーキーでは、ハンター・ブラウン(ヒューストン・アストロズ)が7先発で39.0イニングを投げ、防御率3.23を記録している。

 リリーフ投手で目につくのは、イェンニアー・カノー(オリオールズ)だ。14登板の18.2イニングで防御率0.00。打者57人に対して投げ、被安打はシングル・ヒットが3本のみ。与死球が1、与四球はない。6ホールドと3セーブを挙げている。

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