イチロー初球宴から20年。
アメリカの価値観を変えた偉大な軌跡 (6ページ目)
「2001年に僕がアメリカに来てから2019年現在の野球は、まったく違う野球になりました。本来は野球というのは、頭を使わないとできない競技なんですよ」
およそ100年前のカッブと、まさに同じような発言だと思います。
現役引退5年後・有資格1年目の2025年、イチロー選手が日本人初の殿堂入りを果たすのは確実でしょう。昨年1月にニューヨーク州クーパーズタウンの野球殿堂博物館を訪れた時、すでにイチロー選手の展示品がいくつも飾られていました。
長いメジャーの歴史のなかでも、イチロー選手が不世出のバッターであることは間違いありません。「21世紀のメジャーを変えた人物」と言っても、誰も異論はないでしょう。
著者プロフィール
福島良一 (ふくしま・よしかず)
1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima)
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