2020.07.20

ダルビッシュ有、最多勝へ有利な条件多数。
変則シーズンが追い風となる

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

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福島良一「MLBコアサイド」

 1973年の初渡米から47年にわたってメジャーリーグの造詣を深めてきた福島良一氏に、さまざまな魅力を伝えてもらう「MLBコアサイド」。今回は日本人投手が誰も手にしていない最多勝のタイトルについて語ってもらいます。

開幕に向けてキャンプ地で調整するダルビッシュ有 新型コロナウイルス感染拡大の影響によって開幕が遅れていたメジャーリーグも、ようやく7月23日(日本時間24日)から始まります。

 本来の開幕から4カ月近くも遅れたため、今季のレギュラーシーズンは例年の162試合に比べて極端に少ない60試合。それでも20世紀以降、前例のない変則シーズンにもいろいろな楽しみがあります。

 レギュラーシーズンが60試合しか行なわれないため、序盤で勢いに乗ったチームがそのまま地区優勝する可能性も十分にあるでしょう。また、予想外の展開になりそうなのは、個人タイトルの行方も同様です。投打の主要3部門のタイトル争いは大混戦となるのではないでしょうか。

 なかでも個人的には、投手の最多勝争いに注目しています。なぜなら、これまで野茂英雄氏など奪三振王に輝いた日本人投手はいましたが、最多勝のタイトルを獲ったケースはひとりもいないからです。

 ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手やミネソタ・ツインズの前田健太投手など、今年も先発を任される日本人投手は何人もいます。ただ今年、最多勝のタイトルに最も近い選手は、シカゴ・カブスのダルビッシュ有投手ではないでしょうか。

 一番の理由は、特例となった今年の試合日程に恵まれているからです。広大な北米大陸の長距離移動による感染リスクを避けるため、今シーズンの対戦相手は同地区のみ。また、交流戦も同地区に限定して行なわれます。

 カブスの所属はナ・リーグ中地区。つまり、昨年初の世界一に輝いた東地区のワシントン・ナショナルズや、リーグ最多の106勝を記録した西地区のロサンゼルス・ドジャースといった強豪チームと、カブスは今年レギュラーシーズンで対戦しません。