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イチローとキャッチボールをした
同僚が感動。「山ほど聞きたいことが」 (3ページ目)

  • ブラッド・レフトン●文 text by Brad Lefton
  • photo by Getty Images

「感情が込み上げてきました。メジャーに昇格して12年目のシーズンですが、それまでいくつもの歴史的な瞬間に立ち会うことができました。シンシナティ・レッズ時代はケン・グリフィーJr.の通算600本目のホームラン(史上6人目)も経験しましたが、東京ドームでの試合も特別でした。

 私にとってもイチローは偉大な存在ですが、彼が日本のファンにどれだけ愛されているのかを実感し、本当に感動しました。イチローがすごい声援のなかでベンチに下がり、その代わりにライトを守るのはゾクッとしましたね。ライトスタンドにいるファンの方に申し訳ない気持ちもあります。私のプレーを見に来ているファンはいないと思うのですが、それでもみんな応援してくれました。日本のファンの礼儀正しさや熱狂ぶりは、もちろん忘れることができません。これだけファンに愛されているイチローに代わって、彼がいるべきはずの場所に立ってプレーすることがどれだけ名誉なことか......言葉になりません」

 その翌日の試合後、イチローは現役引退を表明した。再びアメリカに戻り、マリナーズはシーズンを戦っているが、そこにイチローの姿はない。ブルースがイチローと過ごした時間は短かったが、それでもかけがえのない濃密な時間だった。

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