史上最速ダルビッシュでも止められない、史上最高ドジャースの急失速

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Images

 本来なら、もっと騒がれてもいい記録だ。9月8日、地元ロサンゼルスでのロッキーズ戦で、ドジャースのダルビッシュ有はメジャー史上最速で通算1000奪三振を達成した。

ロッキーズ戦の5回途中で降板したダルビッシュロッキーズ戦の5回途中で降板したダルビッシュ 初回に1三振、2、3回に2三振ずつを奪って王手をかけると、4回無死一塁の場面でカルロス・ゴンサレスをスライダーで空振り三振に仕留め、偉業を達成。128試合での1000奪三振は、ケリー・ウッドの134試合を抜くメジャー新記録である。三振を奪える豪快なパワーピッチャーが高く評価されるMLBにおいて、この最速レコードは金字塔と言っていい。

 しかし――。試合後、ダルビッシュはこの記念すべき記録の重要さを打ち消した。

「おめでとうございますと何人かに言っていただきましたけど、そういう状態じゃない。もちろん7、8回投げたいし、勝ちたい。1000三振といっても、自分の中でどうでもいいわと思っていました」

 主力投手のひとりとして、現在の状況では素直に喜べないという想いがあったのだろう。この日は、4-1で迎えた5回1死2、3塁から3連続適時二塁打を浴びるなど、結局は4回1/3を5失点で今季12敗目を喫し、歴史的な記録の達成を白星で飾れなかった。

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