2016.08.16

3000安打は通過点。イチローも伝説の
「アンチエイジング選手」に

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 メジャーリーグでプレーするバッターたちにとって、「通算3000安打」というのは夢の大記録です。そして夢を叶えた一流プレーヤーの多くは、達成したその年に引退を決意してユニフォームを脱いでいきます。それほど3000安打を達成することは非常に困難な道のりであり、最終目標として現役生活を続けてきたからでしょう。

メジャー16年目で通算3000安打を達成したイチロー しかしそんななかにあって、3000安打を達成したあとも、それはあくまで通過点としてプレーを続けるバッターはいました。彼らは衰えることを知らない、まさに「アンチエイジング」なプレーヤーです。

 メジャーの歴史を古い順から振り返ってみると、まずはタイ・カッブを挙げなければなりません。1905年からデトロイト・タイガースなどで24年間プレーし、歴代1位の終身打率.367を誇る「球聖」は、1921年8月19日に当時34歳で3000安打を達成しました。

 1920年代はベーブ・ルースの出現によって、すでに「ホームランバッターの時代」が到来していました。その影響により、カッブの持ち味である小技を効かせた野球スタイルは隅に追いやられ、不遇の時代を迎えていたのです。しかしながら、カッブはプレーイングマネジャーという立場になりながらも現役を続けてヒットを積み重ね、メジャー17年目で3000安打を達成したあとも引退を決意することなく、結果的にその後7年もプレーし続けました。