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来日した元メジャー助っ人たちは、
現地でどんな評判だったのか? (6ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by Kyodo News

 楽天に入団が決まった際にゴームズは、「勝利を目指して、持っているエネルギーのすべてを毎日注ぎ込むつもり」とコメントしています。この言葉どおり、まさしく"アツいプレーヤー"なのです。全力でプレーするのが彼のモットーで、2013年にレッドソックスが世界一に輝いたときは、チームで一番のムードメイカーと言われていました。

 印象に残っているのは、世界一になったレッドソックスがホワイトハウスを訪問したシーンです。ゴームズは星条旗カラーのジャケットを着て参加し、周囲を大いに盛り上げていました。チームの雰囲気を一変できる選手なので、楽天でも人気者になるのではないでしょうか。

 ちなみに今回、紹介した新助っ人はすべてバッターでした。なぜピッチャーを挙げていないのかというと、元メジャーリーガーとしての実績を評価しづらいからです。昨年はマイアミ・マーリンズに在籍し、今年オリックスに入団したエリック・コーディエが「166キロを投げられる」とコメントして話題となりましたが、球の速さだけでは実力を測りきれないのが実情です。事実、アメリカでは「日本のほうがピッチャーのレベルは高い」という見方もありますので。昔と違って、元メジャーリーガーといってもどこまで日本で活躍できるかは読めないのです。

 見知らぬ土地でのキャンプを経た新助っ人たちが、いよいよオープン戦に登場してきます。メジャーの舞台を経験している彼らが、どこまで日本の野球に馴染むことができるのか――。彼らの新天地でのプレーに今から心が踊ります。

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著者プロフィール

  • 福島良一

    福島良一 (ふくしま・よしかず)

    1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima

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