三十路ピッチャーが敏腕アスレチックスGMの手でついに開花
【2014年MLBニューカマー@投手編】
2014年シーズンは開幕早々から思いもよらない選手が次々と活躍し、全米中で大きな話題となっています。このように無名の選手たちが突如ブレイクするのも、メジャーリーグの魅力のひとつでしょう。そこで今回は、メジャーを沸かしているニューカマーたちを紹介しようと思います。
先発投手としての才能を開花させたオークランド・アスレチックスのジェシー・チャベス まず、全米にいきなり大きなインパクトを与えたのが、ア・リーグ西地区のオークランド・アスレチックスに所属するジェシー・チャベスという右投手です。チャベスは2002年のドラフト42巡目でテキサス・レンジャーズに指名されてプロ入りしたものの、最初の9年間はほとんどマイナー暮らしの日々を送っていました。その後、トレードを4回も経験しましたが、それでも目は出ず......。2012年にはソフトバンク・ホークスが獲得かとスポーツ新聞で報じられ、日本球界入りも噂されていました。
そんな折、チャベス獲得に動いたのが、アスレチックスのビリー・ビーンGMです。メジャー屈指の敏腕GMはマイナー時代からチャベスに目をつけており、メジャーでチャンスがあれば十分に活躍できると判断。その結果、当時所属していたトロント・ブルージェイズからウェーバーで獲得したのでした。
今シーズンのアスレチックスは、昨年14勝のA.J.グリフィンと、2年連続ふたケタ勝利のジャロッド・パーカーという先発右腕ふたりを故障で欠く苦しい状況で開幕を迎えました。その穴を急きょ埋めるため、昨年までリリーフとして投げていたチャベスに白羽の矢を立てたのです。
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