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【高校野球】「家庭教師の日は練習を早く終わってた」 岡田彰布だけが受けた"特別待遇"とは...創部100年・北陽の知られざる秘話 (5ページ目)

  • 谷上史郎●文 text by Shiro Tanigami

 1年春にはグラウンドにあふれるほどいた同級生も、最後の夏まで残ったのはわずか7人。選手層の薄さが、最後の最後でチームに重くのしかかった。それでも岡田はチームを引っ張り、4番として大会通算24打数13安打、8打点。エースとしても、縦のカーブを武器に52イニングを投げ抜いた。

 そんな岡田に「北陽の野球とは?」と尋ねると、ひと呼吸置き、こんな答えが返ってきた。

「選手がみんな大阪の人間やったいうのが、一番『北陽らしさ』やったんちゃうかな。遠くても尼崎や橘、武庫之荘あたりまで。阪急沿線やから十三で乗り換えて来る選手もおったけど、寮はなくて、みんな自宅から通ってた。要するに、大阪の人間だけでやってたいうことや」

 その北陽野球部は今年、創部100年を迎えた。岡田が主将としてグラウンドを駆け回ったあの日々から、半世紀近い歳月が流れた。

「11月にホテルで100周年の会をやるいうて案内が来とったけど、その前に、まずは夏よ。最後に出た2007年の選抜は、甲子園のマネジャー室やったかな、そこからのぞいて見とったわ。あれからもう20年近くになるんか。また楽しみにしとくわ」

(文中敬称略)

著者プロフィール

  • 谷上史朗

    谷上史朗 (たにがみ・しろう)

    1969年生まれ、大阪府出身。高校時代を長崎で過ごした元球児。イベント会社勤務を経て30歳でライターに。『野球太郎』『ホームラン』(以上、廣済堂出版)などに寄稿。著書に『マー君と7つの白球物語』(ぱる出版)、『一徹 智辯和歌山 高嶋仁甲子園最多勝監督の葛藤と決断』(インプレス)。共著に『異能の球人』(日刊スポーツ出版社)ほか多数。

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