【ドラフト】仲間はすでにNPBへ 残された男たちのラストチャンス、独立リーグの3人の物語 (5ページ目)
「警戒されるなかで走ることは難しかったんですけど、やっていくうちに自分のなかで『いける』という感覚が増えていきました。技術的なことより、自分の気持ちの持ち方が変わったことで力が出せるようになりました。(山下徳人)監督から『アウトになってもいいから』と言ってもらえたことも大きかったです」
現時点で1球団から調査書が届いているが、今後も増える可能性は十分にある。桃次郎は最後に自身の意気込みを語った。
「NPBの試合にすぐ出られるような、即戦力の選手になりたいと頑張ってきました。まずは足でアピールしていきたいです」
独立リーガーたちのラストアピールは届くのか。10月23日、ドラフト会議の日は刻一刻と近づいている。
著者プロフィール
菊地高弘 (きくち・たかひろ)
1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。
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