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野村克也の薫陶を受けた男が郁文館のコーチとして再出発 「当たり前に挨拶や返事をすることが試合で生きる」 (4ページ目)

  • 内田勝治●文 text by Uchida Katsuharu

「野村監督はミーティングで終始『人間力』を言っていました。中学生や高校生に人間力と言ってもまだピンとはこないと思うんですけど、当たり前に挨拶や返事をすることが、試合中に瞬発的に声を出したり、内野、外野、ベンチの連係につながったりします。そうなれば、戦術が変わってきたり、勝ち方も変わってくるんじゃないかと思います」

 そして今春からは郁文館で再び高校球児の指導を行なう。佐々木力監督は、取手二(茨城)、常総学院で名将として鳴らした木内幸男さんの下、選手、コーチとして師事。ともに「弱者の兵法」を知り尽くした名監督を恩師に持つだけに、考え方は似通っている。

「郁文館に来て、最初の試合で大負けしたあとに、ミーティングで『うまい子はひとりもいないし、ええかっこをしようと思って試合をしているけど、逆にかっこ悪いよ』と伝えました。今は、これまであきらめがちだった打球を飛び込んで捕ったり、一塁まで全力疾走したり、そういう部分が変わってきているのがうれしいですよね。

 それは監督も実感されていて、ちょっとずつですけど、夏に向けてひとつになろうとはしていますね。まずは強豪を倒して勢いに乗って、最後は後輩たちに『俺たちはうまくはなかったけど、ここまでやったぞ』という姿を見せてほしいですね」

 座主さんはそう言って、部員たちに優しい眼差しを向けた。よき兄貴分は、その豊富な経験を余すことなく伝え、まずは目標の東東京ベスト8、そしてあわよくば、強者をなぎ倒して初の聖地へと導く。

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著者プロフィール

  • 内田勝治

    内田勝治 (うちだ・かつはる)

    1979年9月10日、福岡県生まれ。東筑高校で96年夏の甲子園出場。立教大学では00年秋の東京六大学野球リーグ打撃ランク3位。スポーツニッポン新聞社でプロ野球担当記者(横浜、西武など)や整理記者を務めたのち独立。株式会社ウィンヒットを設立し、執筆業やスポーツウェブサイト運営、スポーツビジネス全般を行なう

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