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【選抜高校野球】東洋大姫路・岡田龍生監督が振り返る46年前の記憶「1日でも長く甲子園におるぞ」の合言葉でベスト4 (3ページ目)

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro

 そんなチームが、いざ選抜が始まると1つ、2つと勝ち上がり、最後はベスト4。好結果の理由を尋ねると、46年前のキャプテンでもあった岡田は「何かが変わったというよりも......」とニヤリとした表情を浮かべて言った。

「夏なら負けたらそこで終わり、3年生は解放されるじゃないですか。でも春は、負けたらそこから夏へ向けて、一段と厳しい練習が始まるわけです。だからあの時は、その厳しい練習をやる期間を少しでも短くするように、1日でも長く甲子園にいようと、みんな一致団結したんですよ。とにかく『1日でも長く甲子園におるぞ』と。だから、初戦のクジもできるだけうしろの日程を引いてこいって言われていたんです」

 岡田が引いた抽選の結果は、大会5日目の登場となった。まずはキャプテンがしっかり役割を果たし、チームはさらなる目標達成に向け、いざ甲子園の戦いに入っていったのだった。

つづく

著者プロフィール

  • 谷上史朗

    谷上史朗 (たにがみ・しろう)

    1969年生まれ、大阪府出身。高校時代を長崎で過ごした元球児。イベント会社勤務を経て30歳でライターに。『野球太郎』『ホームラン』(以上、廣済堂出版)などに寄稿。著書に『マー君と7つの白球物語』(ぱる出版)、『一徹 智辯和歌山 高嶋仁甲子園最多勝監督の葛藤と決断』(インプレス)。共著に『異能の球人』(日刊スポーツ出版社)ほか多数。

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