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16年ぶりに活動再開の名門・日産自動車野球部 公立大出身の無名左腕・友野聡太の軌跡 (3ページ目)

  • 高木遊●文 text by Takagi Yu

横浜市立大時代の友野聡太 photo by Takagi Yu横浜市立大時代の友野聡太 photo by Takagi Yuこの記事に関連する写真を見る これまでまったくの無名だった自身の球歴についても、友野は前向きに捉えている。

「卑下することなく、誇りを持ってやっていきたいです。自分の強みはストイックに取り組めること。やらされる野球ではなく、常に自ら野球に向き合ってきました」

 その原動力は、「努力すれば成果が出るのが面白い」という思考だ。

「勉強もそうですが、あまりマイナスに考えることはありません。僕は、自分を信じ込ませる力が高いと思っています(笑)。固定概念には縛られたくない。"受験勉強はつらい"と言われますが、実際になぜつらいのかを明確に説明できる人は少ない。『別につらいものではないのでは?』と捉えれば、楽しいことも見つかります。今は野球で自分の限界に挑戦したいです」

 これまで歩んできた道が、友野にとっての大きな武器となる。復活した名門野球部で、どのような投球を見せてくれるのか。友野の活躍が日産自動車だけでなく、多くのアマチュア選手の希望になることを期待したい。

著者プロフィール

  • 高木 遊

    高木 遊 (たかぎ・ゆう)

    1988年生まれ、東京都出身。大学卒業後にライター活動を開始し、学童・中学・高校・大学・社会人・女子から世代別の侍ジャパン、侍ジャパントップチームまでプロアマ問わず幅広く野球を中心に取材。書籍『東農大オホーツク流プロ野球選手の育て方〜氷点下20℃の北の最果てから16人がNPBへ〜』(樋越勉著・日本文芸社)『レミたんのポジティブ思考"逃げられない"な"楽しめ"ばいい!』(土井レミイ杏利著・日本文芸社)『野球で人生は変えられる〜明秀日立・金沢成奉監督の指導論(金沢成奉著・日本文芸社)では、編集・構成を担当している。

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