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社会人のドラフト候補たちも大活用 今夏オープンした「エイジェックスポーツ科学総合センター」はここがすごい! (2ページ目)

  • 中島大輔●文 text by Nakajima Daisuke

  この記事に関連する写真を見る 合宿最終日にはエイジェックの施設で「体力」と「スキル」の計測を実施。内容は以下のとおりだ。

<投手と野手の共通>
体力:体組成(身長、体重、骨格筋量、体脂肪量、除脂肪体重、除脂肪指数、脂肪量指数)、握力、跳躍力(立ち幅跳び、垂直跳び、スクワットジャンプ、連続ジャンプ、ステッピング)

<投手>
体力:VBT(ピークパワー、ピークRFD、ピーク筋量)
スキル:投球(投球速度、回転数、変化量)

<野手>
体力:スポーツビジョン(動体視力、眼球運動、周辺視、瞬間視)
スキル:打撃(スイング速度、打球速度、スイング映像)

 投手のVBT(Velocity Based Training)は「速度」を基準としたトレーニングメソッドで、投球時にどれだけ大きな力を発揮できるかに関係する。一方、野手のスポーツビジョンは打撃や守備に関わるものだ。

 上記の計測は高校生や中学生年代で行なわれる場合もあるが、単に数字を見る機会になっていることも少なくない。データを採取したのはいいが、上達に生かす方法がわからないという声も聞く。

 対して、社会人日本代表では各々が目的を持って取り組んでいた。とくにその姿勢が見えたのは、投打のスキル計測だった。

「今の自分の体で、最大限の出力はどれくらいなのか。すべてデータが出るので、それを踏まえて自分に落とし込んでいきます」

 2015年育成ドラフト1位でDeNAに入団し、2019年からヤマハでプレーしている長距離砲・網谷圭将はそう話した。

 ヤマハでは今年6月頃からブラストが導入され、網谷は毎日の打撃練習で使用している。スイング速度やバット角度など各数値は体の出力に応じて日々上下するため、データを見ながら「じゃあ、今日はどうしなければいけないか」と活用しているという。

【それぞれのデータ活用法】

 一方、エイジェックスポーツ科学総合センターではトラックマンでも打撃データを計測できるため、前述したように自分のポテンシャルを把握しようとした。

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