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「垂直ジャンプ」が話題 明治大・飯森太慈は指定校推薦からその快足でレギュラーを奪取→首位打者&盗塁王に輝いた (2ページ目)

  • 大友良行●文・写真 text & photo by Ohtomo Yoshiyuki

【今春のリーグ戦で首位打者獲得】

 神宮デビューは2年春。わずか3試合の出場だったが、初盗塁を決めた東大戦が挑戦の始まりだった。そして秋には12試合に起用され、9盗塁を記録。レギュラーの座をつかんだ。

 田中監督は飯森の足について、こう評価する。

「塁間の速さは六大学ナンバーワンでしょう。どうしても足が必要だったので、はじめは代走要因としてベンチに入れました。初球からスタートをきれる選手はそういない。実戦で走れることがわかったし、一発で決めることができるのは魅力です。代走だけではもったいないので、秋からはスタメンで起用しました。足を生かした守備はまだできていませんが、すでにNPBの数球団からマークされています。このままいけば、ほしいと言ってくれる球団があるかもしれません。

 うちは大学のなかでは、一番厳しい練習をしています。選手たちは『気を抜いたら代えられる』という危機感を常に持って取り組んでいます。バッティングに関しては、3、4番がしっかりしているので、2番が大事な役割を担っています。こういった競争のなかで、自分をどう生かすのか。飯森には現状に満足せず、チームの中心にいてほしいですね」

 課題だったバッティングも克服した。昨年秋のリーグ戦は打率.225と物足りなかったが、今春は12試合で47打数20安打、打率.426で首位打者を獲得した。ちなみに、盗塁7で盗塁王にも輝いた。打撃開眼の理由について、飯森はこう説明する。

「今までは足を生かそうと、当てるだけのバッティングになっていましたが、ボールを引きつけて強くスイングすることを心がけています。そうすることで、ミートの確率が上がり、ヒットゾーンの狙いどころが少しわかってきました。難しい決め球はなかなかヒットにできないので、積極的にスイングするようにしています。それに明治の伝統は粘りなので、ファウルの打ち方も研究しました。監督からは『三遊間を狙う意識で』とアドバイスをいただきました。とにかく三振を怖がらずに、しっかりコンパクトに振ることを意識しています」

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