【センバツ雑学】兄弟での甲子園優勝はどれだけいるのか。今大会では大阪桐蔭・徳丸快晴と東邦・石川瑛貴が目指す (2ページ目)

  • 戸田道男●文 text by Toda Michio
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

 58年夏、柳井は投手で主将の友歳克彦、弟の哲夫が三塁を守り快進撃を続け、決勝では板東英二がエースの徳島商を7対0で破り、初優勝を飾った。

 PL学園・桑田真澄(現・巨人コーチ)は清原和博との「KKコンビ」で5季連続出場し、83年夏、85年夏に優勝。実弟の泉外野手(現・ゴルフティーチングプロ)は立浪和義(現・中日監督)らとともに達成した87年春夏連覇のメンバーだった。

 88年夏優勝の広島商・山本兄弟は、弟の2年生・淳見が3番ショート、兄・幸秀は背番号1を背負ったが甲子園での登板はなかった。

 1991年夏に初出場初優勝の大阪桐蔭は元谷哲也、信也の兄弟がベンチ入り。弟の信也は3回戦の秋田戦で、敗色濃厚の9回二死から出塁した打者の代走に起用され、同点のホームを踏んだ。

 2001年春優勝の常総学院・大崎雄太朗は青学大を経てドラフト6位で西武入団、10年間プレーした。1歳下の弟・大二朗は2003年夏優勝の捕手。東北との決勝でダルビッシュ有(現・パドレス)から逆転のタイムリー二塁打を放った。

 斎藤佑樹(のち日本ハム)で2006年夏に優勝の早稲田実には、双子の小沢兄弟(2年)がいた。兄の秀志は外野のレギュラーでおもに7番を打った左の好打者で、弟の賢志は控え投手兼外野手。確認できる兄弟優勝のうち、双子でメンバー入りはこれが唯一のケース。

 以上のリストを見ても、「違う学校での兄弟優勝」は過去に例が見当たらない。大阪桐蔭・徳丸が智弁和歌山で優勝した兄に続けば、史上初の快挙ということになる。

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