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ドラフトでスカウトが密かに注目する「5人の隠し玉」。華々しい実績はなくとも大化けの可能性はある (5ページ目)

  • 菊地高弘●文・写真 text & photo by Kikuchi Takahiro

西南学院大のスピードスター・辰見鴻之介西南学院大のスピードスター・辰見鴻之介この記事に関連する写真を見る辰見鴻之介(西南学院大/二塁手/177センチ71キロ/右投右打)

 右打ちの内野手、しかも盗塁可能な快足の持ち主とあらば、プロ側の触手が伸びないはずがない。全国的には無名の存在ながら、辰見鴻之介は足という一芸を持った右打ちの内野手だ。

 177センチ、71キロのスリムな体型で、わずか数歩でトップスピードに入れる快足はグラウンドでひときわ目を引く。大学2年秋にはリーグ戦10試合で10盗塁という離れ業を演じている。

 だが、3年時に右肩を手術して長期離脱。今春以降は復帰して二塁手を守っているが、下級生時には遊撃手としてプレーしていた。

 やや非力に映る打撃が課題になるものの、変なクセがあるわけではなくバットを振りこなすセンスはある。瞬発力が高いだけに、プロでハイレベルな投手のスピードや変化球のキレへの対応が期待できる。

 わかりやすい武器を持ったスピードスター候補を獲得する球団はあるのか。

 プロ野球ドラフト会議は10月20日に開かれる。今年はどんな隠し玉が発掘されるのか、今から楽しみでならない。

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