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140キロ超えは50人以上。この夏の甲子園でスカウトが「指名間違いなし」「将来が楽しみ」と評価した10人の投手は? (4ページ目)

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • photo by Ohtiomo Yoshiyuki

将来性を評価された5人の投手

 このほかに名前が挙がったのは以下の投手たちだ。

 武元一輝(智辯和歌山)は優勝候補に挙げられながら初戦で敗れたが、148キロをマークして能力の高さを示した。

「ピッチャーとして大きな可能性を感じさせてくれる選手です。まだボールがばらついていて、いい球とそうでない球の差がありますが、指にかかった時のボールは本当にすばらしい。カット系の球もいいですし、187センチとサイズもある。21、22歳になった時に150キロ中盤のストレートを投げるんじゃないかと思わせる魅力があります」(パ・リーグスカウトA氏)

 春夏連続でチームのベスト16入りに貢献した猪俣駿太(明秀日立)は、春からの成長をアピールした。

「真っすぐの質がいいですし、春に比べてボールに強さも出てきた。変化球も腕が振れて、低めに集めることができる。コントロール自体は悪くないけど、ストライクとボールがはっきりしてしまうところが課題ですね」(セ・リーグスカウトB氏)

 宮原明弥(海星)は、初戦で日本文理の田中との投げ合いを制して完封勝利を挙げた。

「ストレートの質と変化球のキレがほかの投手とは違う印象を受けました。そこは立派な個性として評価できます。球速は最速144キロとすごく速いわけではないけど、この夏に見た投手のなかでは一番印象に残っています」(パ・リーグスカウトC氏)

 有馬伽久(愛工大名電)は、工藤公康がエースだった時のチーム以来となる41年ぶりのベスト8に導いた左腕だ。

「真っすぐは強いし、変化球をコースに投げられるし、実戦向きの投手です。バッティングもいいし、オールマイティな選手です。総合的に高校生レベルでは上位です。いますぐプロで通用するタイプではないですが、将来が楽しみな投手であるのは間違いありません」(セ・リーグスカウトD氏)

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