140キロ超えは50人以上。この夏の甲子園でスカウトが「指名間違いなし」「将来が楽しみ」と評価した10人の投手は? (3ページ目)

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • photo by Ohtiomo Yoshiyuki

「身長があるというのは大きな武器。真っすぐをパチンと投げられるようになったら面白い。気になるのは、フォームがゆったりしすぎていて、3ボールになることも多い。守っている野手からするとリズムがつくりづらいピッチャーです。それでも伸びしろは、この夏の甲子園で見たピッチャーのなかでは上位でしょう」(セ・リーグスカウトB氏)

 ヒジの故障も影響もあり、この夏は思うような結果を出せなかったが、昨年夏の甲子園でベスト4入りした森下瑠大(京都国際)は、投打"二刀流"であることがメリットになっている。

「去年のいい時を見ているし、センスがあるのは間違いない。左ピッチャーでコントロールがいいのは魅力だし、角度があって質のいいストレートを投げる。今回は投手としては結果を残せませんでしたが、バッティングでアピールした。スイングはきれいだし、バッティングセンスがすばらしい。仮に、ピッチャーで結果を出せなかったとしても、これだけの打力があれば指名する側のリスクは少なく、獲りやすい選手です」(パ・リーグスカウトA氏)

 球団によっては上位での指名があるかもしれない。

 こちらも初戦で敗退したが、日高暖己(富島)も高い評価を得た。

「体のバランス、投球のバランスがいい。新チームになってから本格的にピッチャーになって、ここまで成長したのは立派。まだ投手歴が浅く、これから体も大きくなるでしょうし、そうなればボールも変わる。柔軟性もありますし、大きく化ける可能性は大いにあると思います」(セ・リーグスカウトB氏)

「初めて見ましたが、びっくりしました。しっかり腕が走っている。フォークも真ん中からベース板の上に落とせるから空振りが奪えるし、打者の左右を問わずに内外角を突けるコントロールもある。伸びしろは大きいですね」(パ・リーグスカウトC氏)

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