山本昌が夏の甲子園12人の好投手を診断。「全国で一番打ちづらい」と絶賛したのは? (12ページ目)
智辯学園戦に先発し、サヨナラ負けを喫したが好投した明徳義塾の吉村優聖歩この記事に関連する写真を見る吉村優聖歩(明徳義塾2年/181センチ・72キロ/左投左打)
この2年生サウスポーを見て、衝撃を受けました。打者に背中を向けてからすごいインステップで踏み込み、左腕が斜め下から出てくる。この「トルネードサイド」とも言うべき変則的なフォームが、彼にしっかりはまっていてビックリしました。ただフォームが変わっているだけでなく、キレもスピードも兼ね備えています。ひと目見て、「左バッターはバットに当たらないんじゃないか?」と思いました。まだ腕を下げるようになって日が浅いとも聞きますし、変化球は改善の余地があります。現時点でおそらく全国で一番打ちづらい投手でしょうから、これからの進化が楽しみです。
春のセンバツから大きな成長を見せた逸材、彗星のごとく現れた新鋭と、今回も見どころ満載でした。
今年の高校野球界は一昨年の佐々木朗希くん(大船渡→ロッテ)や奥川恭伸くん(星稜→ヤクルト)ほどのスーパーピッチャーこそいませんが、全体的にレベルが高いと感じました。地方大会で敗れたチームにもすばらしい投手がたくさんいますし、あらためて高校野球のレベルが上がっていることを感じます。
ドラフト会議まであと1カ月あまり。これからも好投手たちのパフォーマンスを楽しみにしています。
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