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スカウト陣の目がハート。大学選手権に
「4カ月後のドラ1」がズラリ (3ページ目)

  • 佐伯要●文 text by Saeki Kaname
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 今年は35年ぶりに出場する広島大の148キロ右腕・中田朋輝(ともき/4年/宇部)が"国立の星"として注目を集めそうだ。カットボールなど多彩な変化球を駆使し、安定感は抜群。この春のリーグ戦では6勝を挙げ、防御率0.68をマーク。初の最優秀選手賞に輝いたほか、昨年春から今春まで3季連続となる最優秀防御率賞、ベストナインを獲得した。

 初戦の相手は3年連続出場で日本一の経験もある東北福祉大。強豪相手に神宮のマウンドでどんなピッチングを披露するのか見守りたい。

 一方、野手では昨年夏の侍ジャパン大学日本代表メンバーだった2人に注目したい。

 2年ぶりに出場する立命館大の辰巳涼介(4年/社)は、走攻守の三拍子揃った左打ちの外野手。細身だが、鋭いスイングで打球を遠くへ飛ばす。

 辰巳は2年夏、3年夏に日の丸を背負って国際舞台を経験。2年夏の日米大学選手権の第5戦で放ったバックスクリーン弾は強烈な印象を残した。今春のリーグ戦で一流打者の証である大学通算100安打を達成。打率.429、2本塁打、7打点で優秀選手賞と2季連続3回目のベストナインに輝いた。

 もうひとりは東洋大の中川圭太(4年/PL学園)。バットコントロールに長けた中距離打者で、勝負強さが魅力の二塁手だ。

 昨夏に開催されたユニバーシアード競技大会で、中川は日本代表の主軸を担い、7試合で13打点を挙げて2大会連続金メダルの立役者となった。今春のリーグ戦では不動の4番として、打率.291、2本塁打、9打点で4季連続のベストナインを獲得している。

 大会の優勝争いは、東京六大学リーグで秋春連覇を果たし4年ぶりに出場する慶応大と、"戦国東都"で3連覇を果たした東洋大が軸になりそうだ。

 しかし昨年準優勝した国際武道大、ベスト4に入った東海大北海道キャンパスのほか、首都大学リーグで5季ぶりに覇権を奪回した東海大、全国ベスト4の常連である創価大など、実力あるチームが虎視眈々と春の王者を狙っている。

 全国の逸材たちが集う戦いは、スカウトならずとも目が離せない。

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