2017.09.03

清宮、中村たち日本代表と戦う
オランダは、U-18なのにプロがいる

  • 阿佐智●文・写真 text&photo by Asa Satoshi

 ディエゴマール・マークウェルと聞いて、ピンとくる人は相当な野球マニアだろう。2年前の3月に行なわれた侍ジャパンの強化試合の相手として来日した「欧州選抜」のメンバーのひとりだ。当時、この対戦相手に日本の野球ファンは首をかしげた。サッカーならまだしも、「野球の世界でほとんど名を聞かないヨーロッパから選手をかき集めてどうするんだ」というのがその理由だった。

オランダリーグですでにスタメンとして出場しているディラン・コースター 世界でもトップレベルの日本の選手相手に、「試合になるのか」という心配も囁かれたが、いざふたを開けてみれば、第1戦で負けはしたが予想外の善戦を演じた。そして続く第2戦では、なんと歴史的勝利を収めたのだ。

 このとき、先発投手として3イニングを無失点に抑えたのがマークウェルだ。彼は日本代表と浅からぬ因縁があり、初めてオールプロによる日本代表が結成された2004年のアテネ五輪でも日本戦に先発していた。

 マークウェルは、オリンピックだけでなく、過去4回のWBCもオランダ代表としてすべてに出場するなど、オランダ代表の生き字引といえる存在である。

 そのオランダ代表は、2013年のWBCでベスト4に入ったときは「フロックだ」との見方が大勢を占めていたが、今年3月のWBCでも日本代表と激闘を演じるなど、近年はすっかり強豪国として認識されるようになった。

 それでも、褐色の肌が目立つオランダ代表に、「カリブ第2代表ではないか」という声もある。実際、オランダ勢の大半は、カリブ海に浮かぶ海外領出身者であり、マークウェルも今や”野球の島”として名を馳せているキュラソー出身である。