清宮、中村たち日本代表と戦う
オランダは、U-18なのにプロがいる (3ページ目)
今ではオランダ本国からも、ディディ・グレゴリウス(ヤンキース)やリック・バンデンハーク(ソフトバンク)といった世界で通用するプレーヤーが輩出するようになった。
それにしても、カリブ出身者はともかく、本国生まれの者がなぜ野球を始めるのだろう。ほかのヨーロッパ諸国と同じく、オランダで最も人気のあるスポーツはサッカーだ。人口が少ないにも関わらず、サッカーは世界的にトップレベルの地位を確立している。
そんな環境のなかで野球を始める者の多くは、親族、知人にプレーしている者がおり、その影響を受けたという。そしてもうひとつが、学校の体育授業である。この国の体育は、人気スポーツだけでなく、様々な種目を経験させるため、それがきっかけとなって野球を始めたという選手もいる。
オランダには、日本で言う"部活"は存在しないので、野球に限らず、スポーツをしたい者はクラブチームに入ることになる。クラブチームといっても様々あり、草野球チームのようなものもあれば、フーフトクラッセに所属するチームが運営するアカデミーもある。
クラブチームでは年齢別に分かれたチームがつくられ、それぞれのレベルに合ったリーグに所属する。目に留まった選手は強豪クラブからスカウトされ、プロ契約を結んで報酬を手にすることもある。
選手とプロ契約を結ぶかどうかはクラブの自由で、そのためチーム内においてもプロとアマが混在している。フーフトクラッセの8チームのうち、強豪と言われている上位4チームの選手は、ほとんどがプロ契約だが、その一方で下位のチームはほとんどがアマチュアの選手。当然、戦力差は大きく、一方的な展開になることが多い。
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