2015.03.22

【高校野球】美しき剛腕、県岐阜商・高橋純平を見逃すな!

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 対外試合解禁からセンバツ開幕までの2週間、出場チームは実戦のカンを取り戻すべく、練習試合を重ねていく。昨今は、こういう”非公式戦”の様子まで大きく報道され、とりわけ、県岐阜商・高橋純平投手に関する記事は、時として一面にも及ぶ。

「県岐阜商・高橋純平のためのセンバツ」――そんな印象さえ伝わってくるが、決してそうではなく、近い将来、彼と肩を並べるようにしてプロで奮闘するはずの逸材が、このセンバツにも何人かいる。

昨年秋の東海大会で152キロをマークした県岐阜商のエース・高橋純平

 投手なら、龍谷大平安(京都)の左腕・高橋奎二(たかはし・けいじ)と、「21世紀枠出場」の豊橋工(愛知)・森奎真(もり・けいま)、奈良大付・坂口大誠の本格派右腕。

 打者なら、東海大菅生(東京)の勝俣翔貴と敦賀気比(福井)の平沼翔太は、プロの世界でクリーンアップを打てる実力を持ち、仙台育英(宮城)の平沢大河はフィールディングの成長次第で「鳥谷敬」になれる素質を持つ。さらに、大阪桐蔭には青柳昴樹と藤井健平両外野手の強肩・強打はプロの匂いが漂う。

 なのに、”高橋純平”一色のような取り上げ方をされるのは、彼のたたずまいに、他の選手にはない”華”があるからだ。

 初めて彼のピッチングを見たのが、昨年の春。

「品のあるピッチャーだなあ」

 それが第一印象だった。イメージが重なったのは、野球選手ではなく、歌舞伎の舞台に立つ若手役者。中学時代にすでに140キロを投げていたと聞いていたから、もっとゴツゴツした投手かと思っていたら、涼しい顔をした美少年が投げていたのでびっくりした。