センバツ開幕。近畿勢の3連覇を止める有力校はここだ!

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 本命不在の大混戦――。3月21日に開幕する第87回選抜高校野球大会。絶対的な力を持つチームこそないものの、投打に力のあるチームが揃い、優勝争いは混とんとしている。

 そんな中、注目は連覇を狙う近畿勢の2校。史上4校目の夏春連覇を目指す大阪桐蔭と史上3校目の春連覇を狙う龍谷大平安(京都)だ。前年の春夏優勝校が揃って翌年のセンバツに出場するのは実に41年ぶりになる。

昨年のセンバツで優勝の原動力となった龍谷大平安のエース・高橋奎二昨年のセンバツで優勝の原動力となった龍谷大平安のエース・高橋奎二

 大阪桐蔭はチーム打率.399と強打が健在。昨夏もスタメンで出場していた3番の福田光輝(内野手/右投左打)、4番の青柳昴樹(外野手/右投右打)が中心だが、レギュラー9人中5人が本塁打を記録するなど、どこからでも一発を打つ力があり、切れ目がない。エースの左腕・田中誠也(左投左打)も昨夏の甲子園3回戦の八頭戦で無四死球完封するなど経験豊富。昨秋の公式戦では57イニングで74奪三振をマークした。

 龍谷大平安は昨春の優勝の原動力となった左腕・高橋奎二(たかはし・けいじ/左投左打)が残る。センバツ前の練習試合では自己最速となる145キロを記録するなど力強さを増した。旧チームに比べて打線は見劣りするだけに、高橋がどれだけ踏ん張れるか。昨春は高橋とともに二枚看板として登板した左腕・元氏玲仁(もとうじ・れいじ/左投左打)が昨年秋は登板なし。連覇には元氏の復活が不可欠となる。

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