【自転車】TeamUKYO、結成5年で2年連続チーム総合優勝の軌跡 (4ページ目)
これらのレースと重複する日程の10月28日には、台湾で行なわれた「KOMチャレンジ」というヒルクライム大会にプジョルが参戦している。標高0メートル地点の花蓮・七星潭(チーシンタン)から3275メートル地点の合歓山・武嶺(ウーリン)まで、105キロの区間を一気に駆け上る過酷なこのレースに、36ヵ国から412人の選手が参戦。世界から集まった猛者たちを抑えきったプジョルは、公言どおりに優勝を果たすという快挙を達成した。
続く29日と30日には、Jプロツアーの最終戦「おおいたクリテリウム」と「おおいたロードレース」が2日間にわたって開催され、この2レースを終えてTeamUKYOの2016年チーム総合優勝が確定した。
この結果を得て、チーム監督の片山右京は、「自転車チームを立ち上げて今年で5年目のシーズンですが、着実に階段を上って夢の実現に近づいている手応えを感じています」と喜びを表す一方で、「まだまだ夢の途中で、ゴールは遥か遠くにあります。ここで満足することなく、さらに次のステップに向かって挑戦を続けていくつもりです」と、今後に向けた抱負を述べている。
2016年のJプロツアーを制したチームは、11月13日にUCIカテゴリー[1.2]の「ツール・ド・おきなわ」に参戦。年間最終戦となったこのレースではプラデスが4位でフィニッシュし、畑中もシングルポジションの9位でゴールした。
次回は、上記コメントにもある「次のステップに向かって挑戦を続けていく」来年以降のTeamUKYOの活動予定と目標を、片山監督に尋ねることにしたい。
(次回に続く) 連載『遥かなるツール・ド・フランス』は毎月下旬に掲載予定
著者プロフィール
片山右京 (かたやま・うきょう)
1963年5月29日生まれ、神奈川県相模原市出身。1983年にFJ1600シリーズでレースデビューを果たし、1985年には全日本F3にステップアップ。1991年に全日本F3000シリーズチャンピオンとなる。その実績が認められて1992年、ラルースチームから日本人3人目のF1レギュラードライバーとして参戦。1993年にはティレルに移籍し、1994年の開幕戦ブラジルGPで5位に入賞して初ポイントを獲得。F1では1997年まで活動し、その後、ル・マン24時間耐久レースなどに参戦。一方、登山は幼いころから勤しんでおり、F1引退後はライフワークとして活動。キリマンジャロなど世界の名だたる山を登頂している。自転車はロードレースの選手として参加し始め、現在は自身の運営する「TeamUKYO」でチーム監督を務めている。
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