【自転車】片山右京が語るTeamUKYOの今。「山にたとえるなら三~四合目」

  • 西村章●構成・文 text by Nishimura Akira
  • 高木秀彰●撮影 photo by Takagi Hideaki

遥かなるツール・ド・フランス ~片山右京とTeamUKYOの挑戦~
【連載・最終回】

 自転車ロードレースに興じるもので、いまやTeamUKYOの名を知らない人はいないだろう。わずか数年で国内レースにおいて圧倒的な存在感を放ち、ロードバイクの普及活動にも尽力。チーム結成6年目のシーズンとなる2017年、TeamUKYOはどんなステップアップを考えているのか。チームを率いる片山右京に今後のビジョンを聞いた。

(前回コラムはこちら)

結成6年目となる来季、TeamUKYOは新たな目標に向けて進む結成6年目となる来季、TeamUKYOは新たな目標に向けて進む サイクルロードレースチーム「TeamUKYO」が活動を開始してから5年が経過した。2012年にUCI(国際自転車競技連合)登録のコンチネンタルチームとして、日本国内のシリーズチャンピオンシップ「Jプロツアー」へ参戦を開始。その翌年には、個人総合とチーム総合のダブルタイトルを獲得した。

 個人タイトルはこの年から3年連続で制覇し、チームタイトルは2014年に僅差のランキング2位で終えたものの、2015年と2016年は安定した強さを発揮して年間総合優勝を達成。特に今シーズンは、ツアー・オブ・ジャパンでの総合優勝やジャパンカップ上位入賞(5位・7位)など、UCIレースで高い総合力を披露して、アジアツアーでも年間ランキング5位に入った。

 そして、2017年のTeamUKYOはアジアツアーでの総合首位を目指し、日本国内からアジア全域へと戦いの舞台を広げる。

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プロフィール

  • 片山右京

    片山右京 (かたやま・うきょう)

    1963年5月29日生まれ、神奈川県相模原市出身。1983年にFJ1600シリーズでレースデビューを果たし、1985年には全日本F3にステップアップ。1991年に全日本F3000シリーズチャンピオンとなる。その実績が認められて1992年、ラルースチームから日本人3人目のF1レギュラードライバーとして参戦。1993年にはティレルに移籍し、1994年の開幕戦ブラジルGPで5位に入賞して初ポイントを獲得。F1では1997年まで活動し、その後、ル・マン24時間耐久レースなどに参戦。一方、登山は幼いころから勤しんでおり、F1引退後はライフワークとして活動。キリマンジャロなど世界の名だたる山を登頂している。自転車はロードレースの選手として参加し始め、現在は自身の運営する「TeamUKYO」でチーム監督を務めている。

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