【自転車】チーム結成4年目、TeamUKYOに「今」必要なこと (2ページ目)

  • 西村章●構成・文・写真 text & photo by Nishimura Akira

「やっぱり、結果を出して初めて評価をしてもらえますからね。Jプロツアーでは2年連続で個人タイトルを獲って、今年も個人部門(畑中勇介)とチーム部門で首位を守り、そこに窪木が優勝した全日本選手権のタイトルが加わった。窪木はロードレースだけではなく、トラック競技でも好調な走りを続けています。けっして僕自身が走ってるわけではないけれども、若い選手たちも頑張って、全員の力で結果を出してくれている。そんな姿を見ていると、チームオーナーとしてみんなが頑張れる環境を作るために、エネルギーを注ぎ込んできたことを理解してもらえているのだろうな、とも思います」

 だが、同時にこうも言う。

「もっと高い場所、僕たちが本当に目指そうとしているレベルから今の自分たちを見てみると、砂漠の砂粒や宇宙のなかの星くず程度の小さなものに過ぎないでしょうね。いつも言うように、オリンピックで金メダルを獲る選手は、子どものころから町内会の運動会では負けたことなんかなくて、多少体調が悪かろうが、夜更かししてようが、あっさり勝ててしまうようなレベルの人たちだけが集まってくる。そこを目指しているときに、町内会で負けているようではとても話にならない。

 だから、厳しいことをいうようだけれど、今、結果を出してくれている選手たちに対しては頑張ってくれていることに感謝しながらも、100パーセントの手放しで彼らを褒めはしない。むしろ褒めたいのは、彼らエースライダーを支えるために、水分補給のボトル運びやアシスト役に徹しながら、自分自身もしっかりと上位で完走を果たせるようになってきた若手選手たちです。

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