【自転車】ツアー・オブ・ジャパン、TeamUKYOの結果は? (5ページ目)
この1週間、チームに帯同し続けたTeamUKYO監督の片山右京は、「正直なことを言えば、悔しい気持ちやガッカリするところもあるけれども……、後ろを振り向いても仕方ないし、道は前にしかないので、今の課題を克服して進んでいくしかないですね」と、悔しさを抑えながら、つとめて明るい表情でそう話した。
「(TeamUKYOの)外国人選手たちの体調不良で、土井君が孤軍奮闘せざるを得ない状況になった面は否めないけれど、マネージメントの甘さという意味では監督責任。ひとつ糸がほころぶと、どんどん崩れて最後はボロボロになってしまうことを、今回は改めて痛感しました」
ひとつの戦いを終え、今週末の5月29日(金)からは、また新たな戦いのツール・ド・熊野が始まる。
「熊野では土井と畑中(勇介)を中心にして、アシスト勢はコンディションやモチベーションを考えて、ラインアップを月曜夜までに決めたいと考えています」
世界の頂点は、遥かな高みにある――。日本側からそこにいたる道を眺めたときの壁は、とてつもなく厚く、険しい。今年のツアー・オブ・ジャパンは、そんなことを改めて強く感じさせたレースだった。
(次回に続く)
著者プロフィール
片山右京 (かたやま・うきょう)
1963年5月29日生まれ、神奈川県相模原市出身。1983年にFJ1600シリーズでレースデビューを果たし、1985年には全日本F3にステップアップ。1991年に全日本F3000シリーズチャンピオンとなる。その実績が認められて1992年、ラルースチームから日本人3人目のF1レギュラードライバーとして参戦。1993年にはティレルに移籍し、1994年の開幕戦ブラジルGPで5位に入賞して初ポイントを獲得。F1では1997年まで活動し、その後、ル・マン24時間耐久レースなどに参戦。一方、登山は幼いころから勤しんでおり、F1引退後はライフワークとして活動。キリマンジャロなど世界の名だたる山を登頂している。自転車はロードレースの選手として参加し始め、現在は自身の運営する「TeamUKYO」でチーム監督を務めている。
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