【自転車】力量の問われる「ツアー・オブ・ジャパン」開幕
遥かなるツール・ド・フランス ~片山右京とTeamUKYOの挑戦~
【連載・第57回】
2015年シーズンのTeamUKYOは、開幕から軒並み好成績を収めている。3月のツール・ド・台湾では目標としていたUCIポイントを獲得し、国内ロードレース選手権のJプロツアーでもすでに4勝をマーク。TeamUKYOが次に迎える舞台は、国内最大級のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」だ。最終ステージの5月24日、果たして結果は――。
ピンクのウェアでお馴染みのランプレ・メリダがツアー・オブ・ジャパンに参戦 日本でゴールデンウィークが終わる5月6日から9日にかけて、TeamUKYOの選手たちはインドネシアの「ツール・ド・バニュワンギ・イジェン」に参戦した。国際自転車競技連合(UCI)のアジアツアーではクラス2に分類され、ジャワ島東部を舞台に繰り広げられる4日間のステージレースだ。
チームが日本国外のレースに参戦するのは、3月の「ツール・ド・台湾」以来、今季2回目となる。参戦メンバーは、畑中勇介、山本隼、湊諒、オスカル・プジョル、ダニエル・ホワイトハウスという布陣。
「畑中君とオスカルは、彼ら本来の調子までコンディショニングを上げてもらうことが大きな目的です。さらに、山本、湊、ダニエルという若手中心のラインアップを組むことで、チームの中でそれぞれが果たすべき役割を実戦でさらに学んでもらいたい――ということを考えて、このメンバーにしました」
レースに先立ち、チーム監督の片山右京は今回の参戦の狙いをそのように話した。
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プロフィール
片山右京 (かたやま・うきょう)
1963年5月29日生まれ、神奈川県相模原市出身。1983年にFJ1600シリーズでレースデビューを果たし、1985年には全日本F3にステップアップ。1991年に全日本F3000シリーズチャンピオンとなる。その実績が認められて1992年、ラルースチームから日本人3人目のF1レギュラードライバーとして参戦。1993年にはティレルに移籍し、1994年の開幕戦ブラジルGPで5位に入賞して初ポイントを獲得。F1では1997年まで活動し、その後、ル・マン24時間耐久レースなどに参戦。一方、登山は幼いころから勤しんでおり、F1引退後はライフワークとして活動。キリマンジャロなど世界の名だたる山を登頂している。自転車はロードレースの選手として参加し始め、現在は自身の運営する「TeamUKYO」でチーム監督を務めている。