【自転車】TeamUKYOエース・土井雪広が語る「2015年の決意」 (3ページ目)
プロフェッショナル選手である――ということに対して、土井は高い競技レベルと、それを達成するためのひたむきな努力、そして強い精神力を仲間に要求する。8年間のプロコンチネンタル時代に自分がアシストし、あるいは競い合ってきた欧州のトップ選手たちは、全員がそれらの資質を備えていた。また、自分自身に対しても、その中で肩を並べる水準をクリアしてきたという、強烈な自負や矜持(きょうじ)もある。だから、今も第一線で活躍を続ける別府史之(トレック・ファクトリー・レーシング所属)や新城幸也(チーム・ユーロップカー所属)には、競技者としての賞賛を惜しまない。
また、将来性を秘めた日本の若い選手たちに対しても、そこに到達するまでの苦しさを自らの力で乗り越えて、やがて世界のもっとも競技水準の高い場所で走り、そこからの眺望を満喫してほしい……という願望も持っている。
「僕と一緒に走っている若い子たちには、将来の日本を代表する選手になってもらわないと困るし、そうなるように育てたいと思います。そのためにも、自分はなんのために自転車をやっているのか、将来どうなりたいのか、ハッキリと自覚してもらうことが大事だと思います」
2014年シーズン、土井とともにTeamUKYOで走ってきた若い日本人選手たちは、全員がチームに残留し、2015年もチームメイトとして戦うことになった。
「今、自分がやらなきゃいけないのは、まずは若手を教育して、彼らが『分かりました。どうやって走ればいいですか』と自分の役割を考えるようになり、その中で『じゃあ、俺がエースをやるよ。あるいは、君にエースをやってもらいますよ。だからみんな、教えたとおりにやってね』ということが言えるレベルまで、まずは行きたいんですよ。そこに到達するまでに2年かかったけれども、去年の若手メンバーは全員残ったので、2015年は今までと違う戦いができるんじゃないかと期待しているんです」
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