2020年の五輪を目指す注目の10代。体操・白井健三選手と水泳・今井月選手 (3ページ目)

 3歳から岐阜市の本巣SSに通っている今井選手は、小学校6年になってから急成長し、学童新を連発しました。3歳の時から彼女を指導している芝辻泰宏コーチによれば「体はまだ小さくても、足のサイズは25cmと女子選手としてはかなり大きく、その足から繰り出されるキックの強さが彼女の武器。体脂肪率8%という筋肉質の体も、うまく水をとらえられる要因」と言います。

photo by Yamamoto Raitaphoto by Yamamoto Raita 実は、日本選手権の目標は決勝に残ることだったため、3位という予想以上の好成績については、「表彰台に上がれてビックリした」という今井選手。芝辻コーチは「1回だけではマグレと言われる」と心配していたそうですが、ジャパンオープンでも3位になったことで、コーチも今井選手も手応えを感じ、本格的に2016年のリオデジャネイロ五輪を意識するようになったのです。

 そうした意識の変化もあって、以前はほとんど見ることがなかった自分の試合の映像をチェックするようになり、自分の泳ぎだけではなく他の選手の泳ぎも研究するようになったといいます。

 本来、ジュニアの大会に出場するはずの今井選手は、10月に飛び級でシニアの東アジア大会に出ることになります。練習は週に6回。休みの日は友だちとメールをしている普通の中学生で、練習中に他の選手に声をかけて盛り上げるムードメーカー。「結果を残していけば、北島康介選手のように五輪に4回出られるかもしれない」と意欲も十分です。

 まずはリオデジャネイロ五輪に出場することが目標で、メダルを目標にするのは「その次の2020年五輪かな」としっかり将来を見据えています。4月の日本選手権の時には153cmだった身長も、今は155cmまで伸びて、足のサイズも25・5cmになり、まだまだ成長の途中。それでも、まだ体が小さいことを気にしていて、食事もたくさんとるようにしているそうです。ただ、「足が大きいから、なかなかかわいい靴がなくて......」と13歳の女の子ならではの悩みも打ち明けてくれました。

 最近は「2020年東京五輪招致」の関連で、将来活躍が期待される選手として注目され、取材殺到中ですが、ロンドン五輪で銅メダルを獲得した鈴木聡美選手のレースに感動したと言い、「自分も五輪でメダルを獲りたい」と目を輝かせていました。

 今井選手や白井選手のように、これから世界で羽ばたいていく若い才能が、どんな活躍を見せてくれるのか。その成長がとても楽しみです。

「池上彰が伝える2020五輪開催地決定スペシャル
~完全生中継!東京に運命の瞬間~」

テレビ朝日系列 9月8日(日)午前3:15~

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