児玉碧衣が女子オールスター競輪で復活を期す バンクに行かなくなった日々を明かすも今は新車も購入し「稼がないと!」 (2ページ目)
昨年のオールガールズクラシック。地元久留米での優勝で会場は大歓声に包まれた photo by Takahashi Manabuこの記事に関連する写真を見る
――久留米でのオールガールズクラシックの盛り上がりはガールズケイリンのGⅠ史上最も熱狂的と言えるほどでした。その声援の中心は間違いなく児玉選手でしたね。
選手紹介の段階から今までにないくらいの声援が聞こえて、グランプリにも負けないくらいでしたね。地元でGⅠを走る機会は今後あるかわからないですし、誰もが経験できるものでもないと思うので、そういう意味でも満足してしまったというのはありますね。
――優勝されたときの達成感はすごかったのではないでしょうか。
すごかったです。(2022年末に)鎖骨を骨折してからはなかなか納得いく走りができていなかったなかで、自分なりに悩んで悩んで、いろいろなことを試して勝ち獲った優勝だったので、これまでにない達成感がありました。
復活につながった新たな練習スタイル
――そこから約1年にわたって"燃え尽き"のような症状に陥ったわけですが、立て直せた要因は何だったのでしょうか。
以前はバンクで練習を師匠に見てもらっていましたが、モチベーションが落ちてからはまったくバンクにも行かず、練習もしなくなっていたんです。そのときに競輪選手の角令央奈さん(福岡・98期)から「1回ワットバイク(インドアバイク)でも乗ろうか」と声をかけていただいて、走行データを測ることになったんです。
その時点ではまだ気持ちは復活していなかったんですが、毎日「とりあえずこれだけは乗ってみて」と練習メニューを送ってもらえるようになりました。その結果のデータを送らなければいけないので毎日バイクに乗るようになって、自然と練習が日課に戻っていました。気持ちが向かなくてもワットバイクなら自宅で好きな時間に練習できたので、それがよかったかもしれないですね。
――モチベーションが上がらない状態でも取り組める練習方法に変えたことで、後から気持ちがついてきたんですね。
そうです。バンク練習だと決まった時間に集まって、練習メニューも都度教えてもらいながらになるので、合計3~4時間か、長いとそれ以上バンクにいることになります。でもワットバイクなら1時間程度で、人に合わせることなく好きなタイミングで乗れるのが自分に向いていると感じますね。
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