サッカー少年たちに夢の時間。セビージャ選手がクリニックで情熱指導 (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • 川森睦朗●撮影photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFPTPGRAFIA

 リコはシュート練習で少年GKの後ろに立ってポジショニングや体の向きを熱心に指導し、いいプレーには「ナイス!」「グッド!」と声をかける。キーパーグローブを外していたにもかかわらず、自らGK役を買って出て、子供たちのシュートをセーブ。さらには少年たちに、ただパスを受けてシュートを打つのではなく、シュートの前にDFとの1対1を挟むようにリクエストするなど、メニューも臨機応変にアレンジした。

GKのリコも、実演を交じえながら指導を行なったGKのリコも、実演を交じえながら指導を行なった 一方のエスクデロは、ロンドと呼ばれるボール回しゲームに加わった。少し動きが硬い子供たちの緊張を解きほぐそうと、積極的にスキンシップをはかったり、ちょっとしたプレーを大きな声で励ましたりするうちに、少年たちも徐々に声を出すようになる。

 周囲から「どんどん技を見せろよー! セビージャのトップチームの選手をかわしたら、たいしたもんだぞ」と声をかけられたことで少年たちもその気になり、フェイントを仕掛けていったが、逆にエスクデロのシザーズに翻弄されるシーンも。その後、全員でミニゲームをし、記念撮影とプレゼント交換、握手と挨拶をしてクリニックは終了した。

「少年たちはすごく真剣にトレーニングをしていたね。日本人らしく、態度は真面目で、情熱を持って取り組んでいたと思う。プロの僕たちから何かを学び取ろうとしていたのがわかったよ」とリコが振り返れば、「(最後のゲームでは)本当にインテンシティーが高くてビックリしたよ。僕らを相手に何かしてやろうという気持ちが見えたね。日本の子供たちと触れ合えて、とても有意義な時間だった。僕らもすごく楽しんだよ」とエスクデロも満足そうに語った。

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