『ダンス甲子園』の生みの親・テリー伊藤がDリーグに興奮。「これはオリンピックにも出られる」 (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • 石川高央●撮影 photo by Ishikawa Takao

 長年演出家として活動してきたテリー伊藤は、「このVTRの作り方を見て、ほかのチームが今後、VTRからパフォーマンスが始まっているという意識を持っていくんじゃないかと思うので、すごく楽しみにしている」と、ひとつの分岐点となるパフォーマンスだったと感じている。

 そして現在、総合1位に立つのは、LA発のクランプをダイナミックに魅せるFULLCAST RAISERZ(フルキャスト レイザーズ)。2位がSEGA SAMMY LUX。そして3位がDリーグ唯一のブレイクダンスチームKOSÉ 8ROCKS(コーセーエイトロックス)だ。

 これらのチームが上位にいる理由を、テリー伊藤は「自分たちのよさをわかっているから」と言う。たとえば、FULLCAST RAISERZは、鍛え上げられた肉体が武器。そのたくましい筋肉を見せつつダンスを踊ることで、パワフルさ、荒々しさを表現している。
Dリーグセカンドシーズン前半戦を終え首位に立つFULLCAST RAISERZ ©D.LEAGUE21-22Dリーグセカンドシーズン前半戦を終え首位に立つFULLCAST RAISERZ ©D.LEAGUE21-22この記事に関連する写真を見る ただテリー伊藤は、まだ満足はしていない。エンターテイメントをとことん追求してきた自身の経験から、「彼らにはまだ迷いがある。たとえはちょっと古いけど、遠山の金さんが、最後に桜吹雪の入れ墨を見せていたように、毎回必ず最後に脱いだほうが面白い」と笑う。

 セカンドシーズンも折り返しを迎え、2月13日(日)から残りの6ラウンドがスタートする。テリー伊藤は現在下位にいるチームにも十分に上位進出の可能性があると感じている。

「どのチームも実力があるんだから、伸び悩んでいるというより、迷っているんだな。Dリーグはお笑いの舞台と結構近くて、新ネタを考えてお客さんの前でやってみたけど、『しまった。ウケなかった』という感じだと思う。

 ひとつの打開策は、SPダンサーだね。FULLCAST RAISERZも、SEGA SAMMY LUXもSPダンサーを入れて優勝したよね。SPダンサーを入れると化学反応が起こるから、入れたほうがいい。結果はまだわからないよね」

 SPダンサーは期間限定で出演するダンサーで、起用することで作品の幅を広げる効果がある。実際に過去何チームも順位を上げることができている。

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