新井恵理那が語る高校弓道部での青春。主将としての苦悩、後輩ふたりの活躍に涙 (3ページ目)

  • 都丸優子●文 text by Tomaru Yuko
  • 佐野隆●写真 photo by Sano Takashi

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【ブランクがあっても、感覚はなくならない】

――新井さんは弓道二段をお持ちですよね。二段というのは、どのくらいの腕前と捉えたらいいのでしょうか。

新井 段位の審査は、試合だけではなく、「射法八節(しゃほうはっせつ)」といって、弓を引くまでの立ち居振る舞いが加味されるんですね。また、年齢や経験に応じて、取れる段位は異なると聞いています。高校生だと初段か、頑張って二段、三段が取れるのは相当上手なひと握りだと思います。私は、練習のすべてを集約して、二段を取得できました。

――高校卒業後は、弓道から離れていたんですよね。『体育会TV』で再びやってみて、改めて何か発見はありましたか。

新井 最初に出場したのが6年くらい前です。ちょこちょこ、やってはいましたが、でも現役で毎日弓を引いている時とは、全く違うなと思います。筋肉もないですし、ブランクがあるように感じますけど、ただ感覚っていうのはなくならないものだと思います。いい意味でも悪い意味でも、変わらないなって。私は、高校当時から、どうしても矢を早く離してしまうクセがあって、それにずっと悩んで向き合っていました。時間が経ってもいまだに解消されなくて、やっぱり辛いなぁって時もあります。

 弓道は高校3年間でやり尽くしたと思えたので、すごく満足してやめたんです。次にまたやる時は、本気じゃないとやりたくないなと思っていました。社会人になった今は練習もそんなにできなくて、どうしても中途半端になったりして、なかなか難しいですね。それでも、90代でも弓を引いている方もいますから、長く続けていきたいと思っています。いくつになってもできるのが弓道のいいところだと思います。

【弓道のために姿勢矯正トレーニングを開始】

――3月20日に放送された新生女子弓道部の対決前は、どのくらい練習していたんですか。

新井 コロナ禍であまりできませんでしたが、試合直前の1カ月は、2~3週間で3回くらい道場に行きました。でも、全然練習できていなかったです。勝負に勝てたのは、もうラッキーとしか、言いようがないですね(笑)。

――勝負の行方にドキドキしました。周囲に注目されるプレッシャーの中、結果を出せたのはすばらしいですね。

新井 プレッシャーはありますが、忘れないと余計なことを考えてしまうので、とにかくいい射にしよう!ということを心がけていました。

 けっこうわかりやすい競技なので、多くの方に楽しんでもらえるのかなって思います。よく「すごいね」とか「難しそう」って言われるんですけど、気になる方にはぜひ挑戦していただきたいなと思うんです。初心者向けにも、市や区とか地域の道場で教えているところがありますよ。

――弓道のために、姿勢矯正を始めたそうですね。

新井 なかなか練習ができなかった時に、何ができるかを考えて、去年の夏からパーソナルトレーニングの先生のところへ通いました。仕事のためにもなりますし、弓道は姿勢も呼吸も大事なので、自宅でも毎日できるだけ体をほぐしていました。特に背骨の両側や、股関節まわり、腕の付け根をほぐして、良い姿勢を保ちやすくするんです。深い呼吸がしやすくなるので、落ち着いて弓を引くことにつながりますし、これからも続けていきたいです。

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