新井恵理那が語る高校弓道部での青春。主将としての苦悩、後輩ふたりの活躍に涙

  • 都丸優子●文 text by Tomaru Yuko
  • 佐野隆●写真 photo by Sano Takashi

『炎の体育会TV』(TBS系)で、新生女子弓道部の主将を務める新井恵理那さん。3月に放送されたスペシャルでは、3度全国制覇した現役男子大学生を相手に、激しい対決を繰り広げた。所属事務所セント・フォースの後輩ふたり(玉木碧さん、森千晴さん)と共に全国大会を目指す彼女に、改めて弓道の魅力について聞いた。

弓道部だった高校時代について語ってくれた新井恵理那さん弓道部だった高校時代について語ってくれた新井恵理那さんこの記事に関連する写真を見る

【弓道をやりたくて、受験する高校を決定】

――弓道を始めたのは高校1年生から。きっかけは何だったのでしょうか。

新井恵理那(以下、新井) 小学生の時に読んだ、高橋留美子さんのマンガ『犬夜叉』に弓を引くキャラクターがいまして、その作品が好きだったことと、登場するキャラクターがカッコよくて、高校受験で弓道部のある学校を選びました。

 もうひとつ、行きたい高校があったんですけど、そこには弓道部がなくて。私が通った國學院高校にはしっかりした道場もあり、インターハイの出場歴がある優秀な学校だったので、國學院高校へ進むことになりました。

――それまでに弓道の経験はあったのですか。

新井 ないですね。中学校で弓道部がある学校はほとんどなくて、高校か大学から始める人が多いんです。

――初めて弓を引いた時の感覚は、覚えていますか。

新井 実は弓を引くまでにいろいろ段階があって、なかなか引けないんです。弓道は、弓を引くだけではなく、いろいろな所作や部の決まりごとがあります。それを一から教わりながら、何もない状態で弓を引くイメージトレーニングを何週間もします。毎日その繰り返しで、イメージを頭に入れると、今度はゴム弓を用いて、引く練習をします。

 弓を持たせてもらってからも、すぐには的の前には行かず、矢をつがえず、弓だけで引く練習をします。それを経て、ようやく道場に入るのですが、最初は的ではなく、巻藁(まきわら)に向かって、棒矢という羽根が付いていない矢を射込む練習をします。やっと射場に立てるまで1、2カ月かかったので、道のりがとても長く感じましたね。

――ようやく射場に立った時は、いかがでしたか。

新井 そこに立っているだけで感動しました。緊張して、足がずっと震えていましたね。でも、すごくうれしかったです。イメージを重ねていたので、すぐ的にあたるのかなと思いきや、全然飛ばなくて。さっそく、理想と現実の差に打ちのめされました(笑)。

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