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世界水泳で判明。渡辺一平が
東京五輪で金メダルをとるための課題 (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 二宮渉●写真 photo by Ninomiya Wataru

 指導する奥野コーチはこう評価する。

「大きな大会で狙って結果を出せたのは、メンタルの強さが出てきたということだと思う。やっぱり、世界記録保持者というのは重かったと思いますが、20年を見据えてここでしっかりとチャレンジできて、自分の成長を確認できたのはよかった。

 彼の場合、自分の中に燃えるものを見つけるとすごく頑張れる性格だから、東京五輪を世界記録保持者としてではなく、チャレンジャーとして迎えられるのはすごくいいこと。チュプコフは同い年で、この1、2年は早稲田大(渡辺は早大卒)にも来ていて仲のいいライバルだが、そこにウィルソンが入ってきた。さらに厳しい戦いになったことにワクワクドキドキしていると思う」

 渡辺の強みは、「ハイペースを持続できるスピード持久力」だと奥野コーチは言い、今後その強みをさらに引き上げながら、ラスト50mをどう作り上げていくのかが課題になる。奥野コーチが予想する、東京五輪で200mの優勝タイムは2分05秒5に向けて、ここから挑戦が始まる。

「やっぱり東京五輪では、日本のお家芸の200m平泳ぎで負けるわけにはいけないと、すごく強く感じている」と言う渡辺にとって、今回の銅メダルはその思いをより強くするものになった。

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