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4年ぶりのメダル獲得。入江陵介は
アメリカで大雑把な身体に成長した (3ページ目)

  • 松田丈志●文 text by Matsuda Takeshi
  • photo by Kyodo News

 しかしアメリカに渡り、現地のチームに飛び込んだことで、筋力アップにつながるトレーニングで、多少の感覚のズレが出たとしても「やらざるをえない」という状況ができ、日本にいた時にはなかった力強さが増してきた。

 長年入江の体をメンテナンスしているトレーナーに話を伺うと、彼の中で「OK」となる体のコンディションの幅が広くなった、と語ってくれた。

 その変化は昨日のレースにも現れていて、長年の課題であったスタート、ターンで海外の選手と並んでも出遅れなくなってきた。

 彼本来の技術の高い泳ぎに、力強さが加わり、見事銀メダル獲得。再び世界のトップが見える位置まで帰ってきた。

 入江のコメントを聞いていても、「五輪の舞台で再び表彰台に上がる」という思いはブレていない。

 昨日のレース後のコメントでも、「この記録では世界ランク5位くらい。もっと上を目指して行きたい」と話してくれた。

 ロンドン五輪で3つのメダルを獲得した入江。五輪の表彰台からの景色は今も脳裏に残っているという。

 入江が東京五輪で再び表彰台に帰ってくる可能性は大いにあると私は思っている。泳ぎの技術と筋力アップのバランスの折り合いをどうつけていくかが、今後五輪という舞台で再び表彰台に立てるかどうかの鍵となってくるだろう。筋力アップはまだまだ可能だ。

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