【大学駅伝】駒澤大・藤田敦史監督が覚悟を持って臨む新シーズン 「別格」の強さを見せる桑田駿介と頼もしい新入生たち (2ページ目)
【5000m13分台4人の新入生たち】
今季の駒大ルーキーの中で5000m最速タイムを持つ土間董哉 photo by Satoshi Wada
今季は力のあるルーキーも多数加わった。
「新入生は面白いですよ。今はまだ段階を踏んで練習に取り組んでいる状況ですが、それでも先日の練習では3000m8分一ケタで簡単に走っていましたから。能力は高いです。あとはどこまで練習が積めるかでしょうね。
上級生と同じ練習ができるようになってきたら、みんな負かされてしまいますね。出雲、全日本の距離が短い区間だったら新入生でも走ると思いますけど、やっぱり箱根になったら上級生が頑張らないといけません」
ルーキーズの存在は上級生の発奮材料にもなりそうだ。
今季の新入生のうち、5000m13分台は4人を数える。
その筆頭、13分39秒13を持つ土間董哉(広島・世羅高出身)は、昨季の駅伝では振るわなかったが、国民スポーツ大会では5000mで8位入賞している。
勝負強さが光るのは、13分46秒10が自己ベストの鈴木大翔(宮城・仙台育英高)だ。いずれも5000mでインターハイ5位、U 20日本選手権2位とトラックでも実績を残しながらも、全国高校駅伝では3区3位、都道府県男子駅伝では1区で区間新記録を打ち立てて増子陽太(福島・学法石川高→早大)に競り勝って区間賞を獲得し、宮城県チームの優勝に貢献した。
13分48秒83の今村仁(佐賀・鳥栖工高出身)は、インターハイに1500mと5000mの2種目で出場。国民スポーツ大会は5000mで5位だった。2月の唐津10マイルロードでは10kmロードで29分07秒の好記録で優勝を飾っており、マルチな活躍が期待できる。
13分55秒61の池谷陸斗(東京・駒大高出身)は、秋以降一気に力をつけて13分台を複数回マークしている。
3000m障害でインターハイ7位、U 20日本選手権3位と実績のある岸本莞爾(長野・長野日大高出身)は、標高の高い山を駆け上がるスカイランニングという競技でも活躍。2023年のユーススカイランニング世界選手権で銀メダルを獲得している。となれば、いやがうえにも、山上り候補として期待したくなる。
また、後藤颯星(山形・酒田南高出身)は、5000m14分13秒97ながら即戦力候補だ。
「強い選手たちが入ってきましたが、すぐに出てきそうな選手と、ちょっと時間がかかりそうな選手とに分かれますね。体力がある子とない子との差がすごくあります。3月中旬に新入生の合宿を行なったのですが、後藤や池谷、今村はすぐに出てきそうですね。鈴木と土間は、この1年は体力づくりっていう感じになるかもしれないですね」
トラックシーズン、そして夏合宿を経て、彼らはどう変貌を遂げるか。いずれにせよ、駅伝シーズンに絡んでくる1年生も出てくるだろう。
今季は、藤田監督が就任して4年目のシーズンとなる。つまりは、「ちょうど私が監督になった年の1年生が今の4年生で、4学年が揃います」と言うように、4学年すべてが藤田体制になってからの選手になる。その一方で、箱根駅伝の総合優勝を経験した学生も皆、卒業してしまった。
「この3年間は(大八木弘明)総監督が築いてきたものを頼りにしながら指導に当たってきましたが、これからは自分が勧誘してきた選手たちを育てて、その力で戦っていかないといけない。ある意味、自分の真価が問われる。ここからが本当の勝負かなと思っています」
指揮官にとっても、覚悟を持って臨むシーズンになる。
著者プロフィール
和田悟志 (わだ・さとし)
1980年生まれ、福島県出身。大学在学中から箱根駅伝のテレビ中継に選手情報というポジションで携わる。その後、出版社勤務を経てフリーランスに。陸上競技やDoスポーツとしてのランニングを中心に取材・執筆をしている。
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