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【箱根駅伝2026】識者が「来季の優勝に期待」「奮闘に目を奪われた」大学は? 事前の順位予想と比較しながらレースを振り返った (3ページ目)

 2位と予想した駒澤大が、総合6位まで沈むとは思わなかった。大エースの佐藤圭汰に加えて、エース格の山川拓馬(ともに4年)もコンディションが整わず、そろって復路に回るとは......。手薄になった往路で出遅れ、最後まで巻き返せなかった。

 青学大を3位と予想した記者の目は節穴と言われても仕方ないが、"シン・山の神"が生まれたのは想定外。往路の当日変更でオーダーを見て、目を丸くした。

 黒田朝日(4年)が5区へ。4区終了時点で、先頭とは3分24秒差の5位。さすがに絶対エースでも逆転は難しいかと思ったが、すいすいと山を駆け上がり、往路1位でフィニッシュ。1時間07分16秒の区間記録は異次元である。さらに勢いづけたのは、1年生で山下りの6区に抜擢された石川浩輝の快走。未知数と書いた山区間は、とんでもなかった。

 大きな驚きだったのは、順天堂大だ。シード圏外と予想してしまったが、予選会から大躍進して総合3位。エースの吉岡大翔(3年)が2区で区間9位と粘り、山上りでも小林侑世(3年)が区間5位と、その奮闘に目を奪われた。往路を6位で終えた時点で、すでに長門俊介監督に謝りたい気持ちになった。

 目を引いたのは復路の奮起。7区の玉目陸(2年)が区間2位の好走で流れを引き寄せると、勢いそのまま襷は流れ、最終10区では山本悠(2年)の奇跡的な追い上げ(区間3位の走りで順位をふたつ上げる)で表彰台へ。あっぱれな襷リレーだった。

 中位に収まったチームは、ほぼ予想どおり。中央大、早稲田大は往路で上位争いをする強さを発揮しながらも、復路でつまずいた。創価大、城西大は上位に届かなくても、安泰のシード圏内でフィニッシュ。

 思いもよらなかったのは、5位に予想した帝京大の出遅れだ。ただ、復路一斉スタートの17位から巻き返し、総合9位でシード権を獲得した粘り強さには目を見張った。

 伏兵として注目した中央学院大は、復路のアンカーでシード圏外に脱落し、惜しくも11位に。「思いどおりにいかないものです。これが箱根駅伝」。大手町で聞いた川崎勇二監督の言葉が、ずっと胸に残っている。順位予想もうまくいかないものです。

著者プロフィール

  • 酒井政人

    酒井政人 (さかい・まさと)

    1977年生まれ、愛知県出身。東農大1年時に出雲駅伝5区、箱根駅伝10区出場。大学卒業後からフリーランスのスポーツライターとして活動。現在は様々なメディアに執筆している。著書に『箱根駅伝は誰のものか』『ナイキシューズ革命 〝厚底〟が世界にかけた魔法』など。

  • 杉園昌之

    杉園昌之 (すぎぞの・まさゆき)

    1977年生まれ。スポーツ総合出版社の編集兼記者、通信社の記者として働いた後、フリーランスのスポーツライター兼編集者へ。現在はサッカー、ボクシング、陸上競技、野球、五輪競技全般とジャンルを問わずに取材している。

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