【箱根駅伝2026】「奇跡のシード獲得」帝京大 あきらめの悪い選手たちと監督の証言「やらかしたら、やり返すしかない」 (2ページ目)
【倍返しは厳しくても、マイナスをゼロに】
3区はハーフマラソンの帝京大記録を持つ島田晃希(4年)。楠岡と並ぶ"二本柱"の島田は、下位での単独走という難しい条件のなか、区間5位の力走を見せた。
「ウォームアップから帰ってきたら、楠岡が足を引きずるように走っていたのですが、自分は冷静に走ることができました。本当は前半をゆっくり入るつもりでしたが、まずは立教の監督車(運営管理車)が見える位置までいこうと突っ込んで入って、7、8kmくらいから見えてきたので、そこからも切り替えて、ずっと前を追いかけました」
4区の谷口颯太(3年)、5区の浅川侑大(3年)も区間ひとケタ順位(それぞれ7位、8位)の走りで続くも、2区までの出遅れが響き、往路は17位。予想外の展開で3年連続のシード権獲得は絶望的にも思えた。
だが、中野監督は「やらかしたら、やり返すしかない。倍返しはちょっと厳しいけど、(マイナスを)ゼロにすることはできる。まずはひとつ前に追いつくことだけを考えて、ゼロに並ぼう」と前を向いていた。
選手たちも同様だった。9区の尾崎仁哉(4年)がその時の思いを振り返る。
「2区終了時点では『どういう気持ちでいればいいんだろう』とも思ったのですが、3区から5区で少しずつ詰めてくれたので、復路組全員で『明日やることは、最初から追い上げることしかないよね』と話し、そういう意識を持って(レースに)臨めました。客観的に見れば難しいと思われるのかもしれませんが、自分たちの実力はわかっているので、全員がいけると思っていました」
14位以下のチームが一斉スタートとなった復路。帝京大の6区は、前回区間4位の廣田陸(3年)。今回も区間6位でまとめ、チーム順位をひとつ上げて16位、見た目の順位(実際の走っている順番)は12番目でつないだ。
7区は、復路の流れをつくる役割で起用された主将の柴戸遼太(4年)。その期待に応えて区間6位で続き、チーム順位は14位に、10位の中央学院大との差は2分25秒にまで縮まった。その勢いに乗り、8区の松井一(2年)も区間4位の激走。戸塚中継所では12位、見た目の順位は9番目と、目に見えない相手との争いにもつれこんでいた。
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