検索

【箱根駅伝2026】ロードの結果も伴ってきた「スピード軍団」中央大、藤原正和監督は「総合優勝には3年生の活躍がマスト」 (3ページ目)

  • 佐藤俊●取材・文 text by Sato Shun

【課題の5区、6区をどう乗りきるか】

 そんななか、ポイントになりそうな山の5区、6区について、藤原監督はこう語る。

「前回は、平地では青学大とそれほど差がなく、山でやられたタイム差がそのまま負けにつながり、大きな課題として残りました。今回、(早稲田大の)工藤君(慎作・3年)、さらに(青学大の)黒田君(朝日・4年)が5区を走れば、1時間09分台が視野に入ってくると思います。ただ、ウチはそこまでのタイムは望んでいません。平地で十分なアドバンテージを得たなかで5区に渡せればいいかなと。6区も非常にいい人材が見つかりました」

 5区は折居が希望しており、6区は佐藤蓮(3年)が走りそうな気配だ。

 折居は5区についてこう語る。

「5区のために山の中で走りこみをして、日頃もアップダウンの多いコースを走るなどしてトレーニングを重ねてきました。(前回の青学大の)若林(宏樹)さんのタイム(1時間0911秒・区間記録)を狙いにいくのは現実的ではないですが、1時間10分から11分というところはしっかりと狙える練習ができているので、中大記録(1時間1036秒)は狙っていきたいと思います」

 6区を希望している佐藤は、かなり自信ありげだ。

「日頃からアップダウンのあるコースを走り、夏の合宿でも積極的に上って下ってというのを意識して取り組みました。6区は前回、(青学大の)野村(昭夢)さんが5647秒(区間記録)を出して、今回はどこの大学も56分台を目指してくると思います。ここで58分、59分とかかるようでは通用しないので、最低でも57分台を出さないといけないと思っています」

 前回首位を明け渡した5区をしっかり走りきり、往路優勝を果たすことで総合優勝も見えてくるが、藤原監督は「(往路)2位以下の場合でも、先頭から1分以内は逆転の射程圏内」と考えている。

 そのうえで総合優勝するためには「不可欠な要素がある」と言う。

「優勝するチームには強い4年生がいますが、今回のウチは3年生の活躍がマストかなと思っています。本間は前回3区で区間賞を獲っていますし、藤田は(10000mで)2740秒までタイムを伸ばしてきてゲームチェンジャーになるだけの力をつけています。山(6区)の話をしていた佐藤蓮もいますし、昨年駅伝を走れなかった柴田は全日本で区間賞を獲ってくれました。この4人がどれだけ活躍してくれるかが重要です」

 今回の箱根では、ミスさえなければ前回同様に序盤から上位でレースを進めるだろう。そして、どんな展開になっても対応できるだけの戦力は整った。

30年ぶりの優勝を果たしたいと思います」

 藤原監督の想いの実現が、中大の新しい時代の幕開けになる。

こちらも読む>>>中央大・岡田開成は「まったく歯が立たなかった」悔しさをバネに「駒大・佐藤圭汰先輩超え」を誓う

著者プロフィール

  • 佐藤俊

    佐藤俊 (さとう・しゅん)

    1963年北海道生まれ。青山学院大学経営学部卒業後、出版社を経て1993年にフリーランスに転向。現在は陸上(駅伝)、サッカー、卓球などさまざまなスポーツや、伝統芸能など幅広い分野を取材し、雑誌、WEB、新聞などに寄稿している。「宮本恒靖 学ぶ人」(文藝春秋)、「箱根0区を駆ける者たち」(幻冬舎)、「箱根奪取」(集英社)、「箱根5区」(徳間書店)など著書多数。近著に「箱根2区」(徳間書店)。

3 / 3

キーワード

このページのトップに戻る