【箱根駅伝2026】「"5強"崩し」「3位以上」を目指す創価大、全日本で露呈した課題の克服に「残り2カ月、すべてを箱根に注げるか」
全日本大学駅伝で2区を走った小池莉希(3年) photo by SportsPressJP/AFLO
【目標順位を下方修正するもクリアできず】
全日本大学駅伝(11月2日)が終わったあとの待機所。7位の創価大は、来年のシード権こそ獲得したものの、目標の「5位以内」を達成できず、選手たちの表情は悔しさに満ちていた。
「学生三大駅伝」の初戦である出雲駅伝(10月13日)では、青山学院大、駒澤大、國學院大、中央大、早稲田大の"5強"という前評判のなか、選手たちが躍動し、過去最高の3位に入った。
「走ってくれた6人が、自分の力を出しきってくれた結果だと思います」
榎木和貴監督も、会心の笑みを浮かべていた。
それから3週間後、全日本大学駅伝の前日記者会見で、榎木監督は目標を「(三大駅伝)3位以上」から「5位以上」に下方修正した。出雲の結果から考えれば、全日本も同じ目標を掲げるだろうと見ていただけに意外だった。
「選手層の違いが大きいです。例えば、駒大は出雲で走っていなかった佐藤圭汰選手(4年)が入ってくるのは大きなアドバンテージになります。一方で、我々の7、8番目の選手は他校と比べると力が落ちてしまう。そのことを踏まえると、出雲より(2区間多い全日本は)厳しい結果になるのかなと。ただ、4区の織橋(巧・3年)のところまで3位以内、もしくは5位以内で来てくれると、後半の7区、8区には走れる選手がいるので(目標達成の)可能性が出てくるのかなと思っています」
榎木監督は期待をこめて、そう言った。
果たして、レースは1区の石丸惇那(4年)が区間8位ながらトップと5秒差。2区の小池莉希(3年)はすぐに先頭集団に追いつき、そこから力をため、ラスト勝負でさらに順位を上げると思われた。だが、途中で前に出たり、下がったりと、不必要な場面での出力が目立ち、5位で中継所へ。期待の大きかった3区、スティーブン・ムチーニ(3年)も不発に終わり、6位に後退したが、4区の織橋が目標圏内の5位に順位を戻した。
榎木監督が「他校との力の差が大きい」と見ていた5区と6区では、5区の衣川勇太(1年)が区間6位の走りで、なんとか5位をキープ。6区の榎木凜太朗(2年)は6位に下げたものの、5位の青学大とは4秒差で襷をつないだ。だが、7区の野沢悠真(4年)は7位と順位を下げ、8区の山口翔暉(2年)も巻き返せず、7位のまま終わった。
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著者プロフィール
佐藤俊 (さとう・しゅん)
1963年北海道生まれ。青山学院大学経営学部卒業後、出版社を経て1993年にフリーランスに転向。現在は陸上(駅伝)、サッカー、卓球などさまざまなスポーツや、伝統芸能など幅広い分野を取材し、雑誌、WEB、新聞などに寄稿している。「宮本恒靖 学ぶ人」(文藝春秋)、「箱根0区を駆ける者たち」(幻冬舎)、「箱根奪取」(集英社)、「箱根5区」(徳間書店)など著書多数。近著に「箱根2区」(徳間書店)。

