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【プレイバック2024】鈴木優花がパリ五輪女子マラソンで得たもの「何のために五輪に出るのか? 最初は答えられなかったんですが......」 (2ページ目)

  • 牧野 豊●構成 text by Makino Yutaka

【日本記録更新、そしてロス五輪を目指して】

――今回のパリ五輪は男女平等が一つのテーマの大会であり、初めて女子マラソンがトリの種目となりました。選手の立場からはその点についてはどう捉えていましたか。

鈴木 正直、そこまで強く意識はしていませんでした。早くレースの日が来ないかという気持ちのほうが強かったです。ただ、女性に華を持たせてくれる大会であることはメディアなどを通じて知っていたので、その点についてはモチベーションになりました。

――パリ五輪が3回目のフルマラソンでしたが、鈴木選手が考えるマラソンの魅力とは?

鈴木 沿道でたくさんの人が待っていて、絶え間なく応援してくれる部分です。オリンピックはまた独特な雰囲気があって、その土地の景色を視野に入れながら走るわけですが、その間、苦しい場面でもずっと応援をいただくと、力が湧いてきます。日本の旗が見えるとか、苦しい時に大きな声で励まされるとか。

 オリンピックの正式種目では一番長い距離で争う種目ですし、2時間半近くの間、多くの人から注目を浴びるので、そこで自分でどう表現するのか。選手それぞれ違うと思いますが、それが奥深さでもあり、多くの人にいろんな視点を持って見てもらえれば、もっと盛り上がるのではないかと思います。

――今後の目標は?

鈴木 直近では未定ですが、一番大きな目標は4年後のロス五輪、あとは日本記録更新です。日本記録が出て以降(2024年1月に前田穂南/天満屋が2時間18分59秒で走り、19年ぶりに更新)、私も日本記録を更新したい気持ちは強くなりました。ただ、オリンピックに向かう過程もそうでしたが、等身大の自分を見失いたくはないので、やっぱり一つひとつ積み重ねていかないと近づけていけないという気持ちは変わりません。

●Profile
すずき・ゆうか/1999年9月14日生まれ、秋田県出身。大曲高校入学後に陸上競技に本格的に取り組み、3年時にはインターハイ出場を果たす(3000m予選落ち)。大東文化大学入学後に長距離ランナーとして成長を遂げ、トラック、駅伝で活躍。大学卒業前の2022年3月に、初マラソンとなる名古屋ウイメンズマラソンで女子日本学生記録となる2時間25分02秒で5位。2度目のフルマラソンとなったパリ五輪代表選考会MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)で1位となり、オリンピック代表に内定。3度目のマラソンとなったパリ五輪では6位入賞を果たした。実業団では1991年東京世界陸上選手権2位、92年バルセロナ五輪4位のマラソン実績も持ち、指導者としても多くの日本代表を育て上げてきた山下佐知子コーチに師事している。

著者プロフィール

  • 牧野 豊

    牧野 豊 (まきの・ゆたか)

    1970年、東京・神田生まれ。上智大卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。複数の専門誌に携わった後、「Jr.バスケットボール・マガジン」「スイミング・マガジン」「陸上競技マガジン」等5誌の編集長を歴任。NFLスーパーボウル、NBAファイナル、アジア大会、各競技の世界選手権のほか、2012年ロンドン、21年東京と夏季五輪2大会を現地取材。229月に退社し、現在はフリーランスのスポーツ専門編集者&ライターとして活動中。

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