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箱根駅伝で明治大は「この20年間のなかでも仕上がりがいい」山本豪・新監督が明かした指導法「要求するばかりはフェアじゃない」 (4ページ目)

  • 和田悟志●取材・文 text by Wada Satoshi
  • photo by Wada Satoshi

【20年のなかでもいい仕上がり】

ーーお話を伺っていると、だいたい区間構想ができているように思います。選手にはいつぐらいに伝えるのでしょうか?

 
予選会が通ってすぐぐらいに、主力となる選手には「こんな感じで考えている」と伝えています。やっぱその気になって、どんどん意欲的になっていくだろうし、特に山なんかは、自分で工夫してアップダウンを走りに行ったりするので。

ーー箱根駅伝の目標はずばり。

 これが学生との共通認識で、学生が最初から8位以内と言っています。変に欲をかくことも、遠慮することもなく、そこはブラさずに狙っていきたい。

ーー現状での手応えはどうですか?

 今まで20年間見てきましたが、そのなかでも仕上がりがいいんですよ。ただ、うちばかりいいと思っていても、他もみんな強いですしいいんですよね。そこが読めませんね。

ーー3年間シード権から遠ざかっていることで、たとえば選手が後ろ向きに考えがちなどといった影響はありませんか?

 そのあたりの話は、箱根が終わったら来春に向けてしようと思っています。おっしゃるとおり、たぶん、自分たちは絶対にいけるんだっていうマインドはないと思うんです。それをつけさせるためにも、今回は頑張りたい。


【プロフィール】
山本 豪 やまもと・たけし 
1973年、静岡県生まれ。伊豆中央高から日本大に入学。日大時代には日本選手権1500m優勝。箱根駅伝にも2〜4年時に3回出場。卒業後は、エスビー食品を経て2003年に現役を引退。同年から明大コーチとなり、2018年から副監督。2023年8月に駅伝監督に就任。

著者プロフィール

  • 和田悟志

    和田悟志 (わだ・さとし)

    1980年生まれ、福島県出身。大学在学中から箱根駅伝のテレビ中継に選手情報というポジションで携わる。その後、出版社勤務を経てフリーランスに。陸上競技やDoスポーツとしてのランニングを中心に取材・執筆をしている。

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