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ユーチューブを始めた神野大地の
SNS活用術。「隠すことは何もない」 (4ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Kai Keijiro

 動画の撮影、編集は青学時代の後輩がやってくれている。撮影はほぼ一発撮り。神野は自分の言葉で話し、事前に要点だけまとめてあれば完璧にこなす。青学時代にカメラの前で話す機会が多かった経験が、生きているようだ。

 編集にはかなりこだわっている。テロップ、効果音、カットの使用にいたるまで、自ら構成を考えている。今後、配信は1週間に1本のペースで、たとえば日曜日の午後といったように、配信する曜日と時間を固定したいと話す。

「まだケニアで撮ったものがあるので、これから出していきますけど、それだけじゃダメですね。今は新鮮味があって興味を持ってもらえていますが、みんなは何を望んでいるのか、僕のチャンネルにしかないものって何なのかを考えつつ、アンテナを張っていろんな情報を入れていければと思います。今の"いいね"に満足していたら終わりです」

 今後はチャンネル登録10万人を目指していくという。

「いいねって言われるのはうれしいですけど、それだけじゃなく、僕は動画を見た人はなんでもいいので意見を言ってほしいんです。『もっとこうしてほしい』とか、『こういう動画を見たい』とか、厳しいコメントでもいいので残してほしいですね。あと、陸上する以外の人にも見てもらいたいので、そこをどうするかも考えていかないと」

 春からは、子どもを対象にした「目標の立て方」「モチベーションを高めてレベルを上げていく」というプロジェクトが始まる。もちろん、そのためにも競技での結果が求められるわけだが、そうした活動が競技者・神野のモチベーションを上げていることは間違いない。

 SNSをビジネスにも活用し、それを自身のモチベーションにつなげる──そうした取り組みは、神野自身のマラソンと同様に、少しずつ実を結び始めている。

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